「恐怖は常にあなたの隣に」
もてない大学生がいた。
その大学生の隣の部屋に住むのはかなりのエリートと思われる大人の女性。
男は一目でも多く彼女を見たい一心で彼女の出勤時間に合わせ、玄関を開け彼女をのぞく。
そんな毎日を過ごしてきた男はベランダでビールを飲みながら、彼女のことを考えていた。
彼女はまだ帰っていない。
彼女のベランダを見ると、鍵が開いているのがみえた。
男はベランダをこえて彼女の部屋に入った。
彼女の部屋はとても整頓され、盗難防止のためか下着が室内に干されている。
彼女のベッドに潜り込んでいると、彼女のハイヒールの音が響いた。
帰ってきた!
男はあわててベッドの下に隠れた。
鍵を開け、彼女は部屋に入り、男に気づかず、髪を解き、上着を脱いだ。
「、、、、あのやろう、、、。」
なにか彼女はつぶやいた。
「毎日毎日、あのやろう気持ち悪い!殺してやる」
女は台所から包丁を取り出し、どこかの部屋の玄関に向かいチャイムを何度もならしている。
ピンポン!ピンポン!ピンポン!
壁を越えてチャイムが聞こえる。「俺の部屋?」
男は震えた。
しばらくして女は帰ってきた。
女はベッドに座り
「毎日、毎日みてんのにいねーよ!必ず殺してやる」
女はベッドに横になった。
その時、タイミング悪く
男の携帯がぶるぶる震えだした。男はあわてて、携帯を握りしめ、少しでも音が聞こえないように必死になった。
女は?静かだった。怖い間だった。
ゆっくりと女の長い髪が床につき、女の目が男をとらえた。
「さっきは部屋に居なくてよかったな。お前。」
次の日の朝、女はとても清々しく玄関をあけ、会社に向かった。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話