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短編2
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古いホテル

これは私が中学生の頃の話です。バスケットボールの全道大会に出場するために泊まったホテルでの出来事です。そのホテルはとても古く、個人的にはあまり泊まりたくない所でした。

私たちの中学生は人数がなく、当然部活も他校と比べると人数が少なかったです。

なので、ホテルの部屋も2部屋あれば充分でした。

上下関係なんて当然無く、みんな仲良しだったので、夜はみんなでワイワイ楽しんでいました。

ふと、Sちゃんがトイレに行くと言い廊下に出ようとしました。

みんなはけっこう騒いでいたので気にもとめず。テンション上がりまくりで。今思うと、あの頃あんなに何が楽しかったんだろうと思うときがあります。

Sちゃんが部屋のドアを開けました。

ガチャッ

shake

Sちゃん止まる。

もちろん誰も気付きませんでした。

バンッ

shake

Sちゃんがドアを閉めました。

大きな音に全員の笑いがピタッと止まりました。

数秒間シーン…

みんな「ど…どうしたの?」

Sちゃん、振り向いて不思議そうに話し出しました。

「えっと…誰かいる。」

「誰かって?泊まってる人じゃないの?」

「かなぁ?でもね、なんか足は見えたんだけど…」

「なにそれ?どんな格好してた?」

「赤いズボンはいてた。でも下半身しか目に入らなかった。部屋のすぐ前に鏡あるよね?あれは視界に入った。でも、上半身は見えなかった。」

「??その人廊下歩いてたの?」

「こっち向いて立ってた。」

「え…」

ここで全員ピタッと止まりました。

「そのドアの前にいるの…?」

「かな…?どうしよう?(苦笑)」

全員怖くなってしまってギャーギャー騒ぎ出しました。

誰も部屋の外を確かめようなんて思いませんでした。

しばらく騒ぎ続けてたら

コンコン

っと、ノックが。

もうパニック状態。

「ぎぃぃぃやぁぁーーーーぁ!!!!!」

↑みんなこんな感じでした。

「どうしたの!!何騒いでるの!?」

ノックしたのは先生でした。

先生以外に誰かいるかもしれない。

でも、意を決してドアを開けました。

そこには先生が鬼のような顔をして立っていましたが、その時はすべてを救う天使に見えました。

先生に全て話すと

「やだ、なにそれこわーい!でも…他のお客さんもいるから騒いじゃダメさ!」

「はーい。あー、怖かったねー。」

そんな感じでその夜は終わり、翌日、何事もなかったかのようにボロ負けして帰ってきました。

Concrete
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