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中編3
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怖い話し

東京の会社でOLとして働くA子は、男友達2人(B、C)と3人で、とある雪山の上にあるロッジを借りて遊びに行くことになった。

A子以外は皆、その日仕事があり、A子が先に一人でロッジへ行き、夕方ごろに残りの2人が、一緒に車で来る予定になっていた。

A子は一人、バイクに跨がり、ロッジを目指していた。空はまるで、これから起こる惨劇を暗示しているかのように、灰色へと深く染まっていった。

外では雪が降り始め、先にロッジに到着したA子は、暖炉に火を起こし、凍えた身体を暖めながら、二人が来るのを待っていた。

だが、夕方を過ぎても二人は一向に来る気配がない。

A子は、この雪で道に迷ってしまったのかと不安になり、電話をかけてみるが、二人は電話に出ない。

しばらくすると、玄関からドアを叩く音が聞こえてきた。

ドンドンドンッ!

A子は、あ、B君とC君が来た!と思い、急いでドアを開けた。

そこには、顔や腕から血を流しているCが立っていた。

「C君!!一体どうしたの!?」

「…ここに来る途中、車が、崖から落ちたんだ…。

Bが、ふざけてハンドルを切って、それで、ガードレールに突っ込んで…。」

「そ、そんな…っ

…ッ!B君は!?B君はどうしたの?」

「Bは、駄目だった…。

俺は、どうにか助かったんだけど、Bはもう…」

「な、…なんでっ…」

その時、

ドンドンドンドンッ!

誰かがドアを激しく叩いている。

「だ、誰!?」

「俺だ!Bだ!開けてくれ!!」

「…B君!?B君なの!?」

「その声っ……A子か!?

そうだよ!Bだ!A子、頼むから開けてくれ!!」

「B君!?待って、今開けてあげるから!」

「駄目だ!!開けちゃいけない!!」

ドアを開けようとするA子の前に、Cが立ちはだかった。

「なんでっ!?B君生きてたんじゃない!開けてあげなきゃ!!」

「いや、確かにBは死んだんだ。

きっと死んだBが、A子を道連れに連れて行こうとしてるんだ!!」

「でも、例え死んでても、こんなの可哀相!

お願い!開けさせて!」

A子は泣きじゃくりながらCに頼んだ。

そうしている内に、Bの声も段々と弱っていく。

「A子、頼む…開けてくれ……頼む…」

「A子、駄目だ!」

「C君、ごめん!」

A子はとうとう耐え切れなくなり、Cの制止を振り切って扉を開けた。

そこには、身体中傷だらけのBが立っていた。

「ごめんね、B君が死んでるって分かっていても、助けてあげたかったの。」

Bは言った。

「A子、しっかりしろ!

違うんだ!

事故で死んだのは俺じゃない、Cなんだよ。」

「え?」

A子は驚き、後ろを振り返ったが、そこにはもうCの姿は無かった。

「そ、そんな…

じゃあ、C君は、私たちを道連れに、連れて行こうとしてたの?」

「ワタシ達?」

「え?」

A子が振り返る。

Bが、白目をむいてA子を睨んでいた。

「オ前モ行クンダヨ」

怖い話投稿:ホラーテラー 特命さん  

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