短編2
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土葬

あくまで私のイメージだけと、火葬って死んだ人をちゃんと天国に送ってあげる行為みたいに思います。

何だか、天に昇る手助けをする感じで。

私の家の飼い犬(名前をマッシュと言います)が天命を迎え、葬儀をするときも火葬をお願いするつもりでした。

私自身知らないことでしたが、お寺って頼めば動物でもお経をちゃんと詠んでくれるんですね。

大好きだったマッシュ。結局は土葬にしました。

そのお寺の住職さんが、火葬を強く反対されたからです。

「火葬は人間しかしません。火は人間しか使いません。」

最初にそう言われたときは、それでも火葬にしたいんです、と食い下がりました。

「火葬はいけません」

かたくなに反対する住職さんとちょっとした口論になりました。他人から何と言われようと、私なりの見送り方をしたかったのです。

そのときの私はホントに火葬しか考えていませんでした。ですが、私がどうしても火葬をしようとしているのがわかると、その住職さんが強い語気で話しました。

「仏教なんて、いや宗教なんて関係ない。とにかく愛犬を火葬するのはやめてください。人間ではないのですよ」

「人間でない動物が火をどれほど怖がっているのか。動物にとって火は恐怖なのです。なぜ死んだものにさらに恐怖を与えるのですか」

「安らかに眠らせてあげなさい。きっとそれであなたの愛犬は満足なのですから。あなたの満足のために火葬するのなら、それは間違いです」

今は、土葬して本当に良かったと思っています。

そしてもしも火葬していたら。マッシュはどう感じただろう、と思います。

土深く、可愛いマッシュが目を閉じて眠っているかと思うと、また彼が生きていた頃の記憶が甦ります。

長くなりましたが失礼しました(>_<)

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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