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短編2
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私は都内に住む普通の高校生。

今ちょうど、昼休みが終わって5校時が始まったばかりだ。

昼休みあとの授業というだけでも眠いのに、今日の授業は最悪なことに、私の嫌いな数学の授業ときた。

…ヤバい、どう考えても眠い。

先生の説明する声を子守唄にして、私は授業が始まって10分もたたないうちに寝てしまった。

「里奈、里奈起きて」

「里奈!!もういつまで寝てるつもり!次移動教室だよ。」

そう言って友達が私を揺り起こしてきた。いつの間にか授業が終わっていたらしい。

「ゴメン、いま用意する。」急いで授業の準備をして、私は教室をあとにした。

私達1年生が普段使っている教室は1階にあるのだが、次の授業で使う教室は4階にあり、1階から4階まで階段を上り下りしなくてはならないので結構移動がきついのだ。

毎回のように「てゆうか階段長すぎ。」などと文句を言いながら階段を上っていると、3階の階段の途中で

「あっ私ノート教室に忘れてちゃった。」友達の雪奈がそう言って階段をくだりはじめた。

「まってようか?」私がそう言うと「いいよ、先行ってて。」と急いで階段を下っていった。

私が階段を上ろうとしたとき、

『ぎャアアアアアアアアアッ』

凄まじい悲鳴が耳に届いた。私は急いで下の階を覗きこんだ。

まるでスローモーションになったように、雪奈がゆっくりと落ちていくのがみえた。

『ゴンッ』鈍い音をたて、雪奈は階段を転げ落ちた。打ち所が悪かったのか、首をおかしな方向に曲げて、目は私を睨んでいた。

…こんなの嘘だ!夢に決まってる!さめろ!お願いだからーお願いだから夢からさめて…

「里奈、里奈起きて」

「里奈!!もういつまで寝てるつもり!次移動教室だよ。」

そう言って友達が私を揺り起こしてきた。なんだ夢か…。

「ゴメン、いま用意する。」急いで授業の準備をして、私は教室をあとにした。

良かった、夢で。私はほっと胸をなで下ろした。「てゆうか階段長すぎ。」などと文句を言いながら階段を上って行く。

…あれ、この会話何処かで聞いたことが…。

「あっ私ノート教室に忘れてちゃった。」雪奈がそう言って階段を下る。

…まっまさか!

「まってようか?」

「いいよ、先行ってて。」

…まって、いっちゃ駄目!

そう思うのに体が動かない。そしてー

『ぎャアアアアアアアアア』

凄まじい悲鳴が耳に届いた。

…私はまだ悪夢のなかにいるのだろうか。

怖い話投稿:ホラーテラー TERAさん  

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