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短編2
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202号室の呪い

これは私が中学生のときに一個上の先輩から聞いた話です。

あるところに、大学生になる青年がいました。田舎から上京するにあたり、東京に部屋を借りることに。

なかなか希望に合う物件がなく、肩を落としていたところに、不動産屋からこれならどうかとある物件を紹介されました。

実際家賃は希望額に合い、部屋はそこそこ綺麗で、駅から近いという好立地。

202号室で角部屋ではないが、日当たりもいい。

なのに相場よりかなり安い。

少し不思議に思いながらも、特にパッと見で変なところがあるわけでもないので青年は契約をそこに決めた。

引っ越してきて一日目、押し入れに荷物を運びこんでいる時のこと。

押し入れの内側に、剥がれかけた紙切れが貼ってあるのを見つけた。

手にとってみるとよくわからないが何かのお札らしい。

あぁ、いわくつき物件っていうやつか。

青年はその類を信じるタイプではなかったため、剥がしたお札は当たり前のようにゴミ箱に捨てた。

呪えるもんなら呪ってみろとでも言うように。

その夜のこと。

午前2時くらいにふと目が覚めた。

異様な臭いが部屋に充満している。

ふと昼間の押し入れに目をやると、押し入れは半分くらい中途半端に開いている。

おかしい。

ちゃんと閉めたはずだ。

電気を消していたから部屋の中は暗かったが、少しずつ目が慣れてきた。

天井の方に、押し入れから黒い痕が続いている。

その黒い痕は青年が寝ているベッドの真上で止まっていた。

そこに、 それ はいた。

長い髪が天井から垂れている。

髪に隠れて表情はわからない。

が、そいつは人間の女の形をして天井に張り付いていた。

こ わ い

怖いと、久々に思った。

それも種類が違う怖さ。

幽霊なんか、信じてなかったのに。

どれくらい奴とこうして対峙していただろうか。

ふと奴が動く気配を感じた。

ぐ ち ゃ

嫌な音が響いた。

俺の足元に奴が落ちてきた音だった。

手足は天井に張り付いたまま、胴体だけが落ちてきたのだ。

ふと目が合う。

奴はにたぁと笑うと同時に、俺の顔すれすれまで猛スピードでズリ寄ってきて、甲高い声でこう言った。

「デテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケデテイケ」

そこで青年の記憶は途切れ、次に目が覚めてから青年は慌てて家から出て、ファミレスで不動産屋が開く時間まで待ち、やはり契約を打ち切って別の物件を探したそうです。

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夏の怪談ナイトで話されたら、間違いなく眠れなくなる話ですね(T▽T)

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