「おい翔太ぁー」
また来た。
いじめっ子の亮。
いつも女子に小鳥の死骸なんかを見せてよろこんでるバカな奴だ。今日だって僕の嫌いなほうれん草を無理やり口に押し込もうとしている。
「うっ・・ゲホッ・・」
僕はたまらず吐いてしまった。
「きったねぇー」
亮はニタニタして
「さっさとふけよ!」
僕の顔に雑巾を投げつけた。僕は目に涙を浮かべながら吐いてしまった物を片付けていた。
誰も助けてはくれなかった。でもみんなは悪くないわるいのはすべてあいつだ。
僕の心には憎しみしかなかった。
それから3日がたった。
今日も嫌いな野菜がでたが運がいいことに亮は居なかった。
先生にばれないようにポリ袋に入れランドセルの奥にしまいこんだ。
家に帰って野菜をだそうとしたら、・・・
なかったのだ。丸ごと。
中身が出てしまってるんじゃないかと見たが、野菜は見つからなかった。
次の日試しにパンを少しちぎってランドセルに入れてみた。
やっぱり無かった。
奥を見てみると真っ暗だ。まるでとても奥深くに続いてるみたいに・・。
ギッギィイイ・・・・・
かすれるような声が聞こえた。
それから僕はソイツにいろんな餌をやった。
かえるの死骸や鳥、猫の死骸。
ソイツはそれを喜んで食べた。
「翔太くぅーん!」
亮が気持ち悪い声で駆け寄ってきた。
「俺、金ないんだよねぇー翔太君はお金持ちだからお金たぁくさぁーんあるよね?」
「無いよ・・」
僕は本当のことを言ったのに。
「あぁん?ふざけんじゃねぇよぉ??てめぇ誰にもの言ってんだ?明日もってこいよ!持ってこねぇと・・」そういい捨てて、走っていった。
次の日の放課後・・・・「亮・・君。お金は無いけど僕の宝物を持ってきたよ。価値はあると思うよ。音楽室に置いてあるランドセルに入ってるから。」
「ふぅーん価値がありゃ許してやるぜ・・!」
「まぁ・見てきてよ」
僕は静かに音楽室のドアを閉めた。
「翔太!!」
亮が消えてから僕に話しかけてくれる人が増えた。
「翔太ってなんか飼ってる?」
「飼ってたけど居なくなっちゃったんだ・・・・・・・・・・・死んじゃったかもしれない・・
変なもの食べさせちゃったから。」
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話