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中編3
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僕と女の一日

今日で何日目だ?

朝、起きて鏡を見たら、

僕の後ろに女が立っている。

初めはビックリしたが、

もう馴れたさ。

構わず、出勤の支度して、朝御飯。

今日はパンとコーヒーで簡単に済まそうとしたら、

彼女はブレーカーを落としたり、パンを隠したり。

そんなに会社に行って欲しくないのか?

毎朝の事だから気にしないが、寂しがり屋か?この女。

さぁ、出勤だ。

出勤はバスを使うが、

3回に1回は、女が後ろから押してバスに轢かれそうになる。

バスがギリで止まってくれるから良いものの、轢かれたら冗談じゃない。

周りの迷惑も考えろ、バカ女め。

バスから電車へ乗換え。

何回かこの女にホームに落とされたが、他人や駅員に助けられて、かなりの人に迷惑をかけてしまった。

この女、オチャメとかのレベルじゃねーよ?

お陰で駅員に顔覚えられるし、毎朝、死んじゃ駄目だよ。って言われるし。

僕の人生順風満帆だっての。

後ろの女が押したって言っても信用してくれないし。

今日は押すんじゃないぞ!

満員電話に揺られ、

駅からは徒歩で会社に出勤。

ったく、後ろダラダラ付いて来てないでたまには前歩け、前!

あと髪、切れよ。外歩くなら少しは身だしなみ良くしろって。髪は伸ばしっぱなしで顔見えないし、いつも同じ服着やがって…

この女どんだけ貧乏なんだよ。言っとくが安月給の僕には他人を助ける金はないぞ?

てか毎日僕んちに居るんだから家賃少しは払えっての。

会社では大人しいものだが、PCの電源落としたり、お茶かけたりするの、いい加減止めてくれない?

上司に怒られるのは僕なんだぞ?

ったく、また今日も仕事遅くて大目玉だよ。

お前のせいだ、クソ女…。

仕事が片付き、やっと家路に付ける。

…だから、勝手に電気消すんじゃねー!

また夜警に閉じ込められるじゃないか!

何がしたいんだよ、この女。

相手にしてるとどっと疲れる…。

帰りは居酒屋にでも寄って帰ろう…。

時間帯もあるだろうが居酒屋は賑わっていた。

カウンター一席空いてたから、座ろうとしたら、

「二人かい?座敷用意するから待っててよ!」

って、まじかよ?この女の飲み代、僕は払わないよ?もぅ!

仕方なし座敷に座るけど、ワザワザ隣に座りやがってあつかましい…僕だけ飲んでるの気まずいから生中1つ余分に頼んじまった。

つくづく甘いな〜…。酒と一緒に晩メシも済ませて、さあ、帰ろう。

…この女、生中結局飲まなかったし。気を使うとこ違くない?てか、飲む気ないなら先帰れよな。全く。

帰りはタクシーで帰ろう。あ、タクシー来た!…ってまた押しやがった!

あっぶね〜!轢かれる寸前。

運ちゃんに怒られたし、タクシーには乗れないし…。電車で帰るか…。

クソっ何なんだこの女。

無駄にイラツク。

駅に到着し改札を抜けた。

何だか異様に眠い…そんなに飲んでないのに、酔ったか?やばい位眠い。

ベンチがある…ちょっと横になろう。ちょっとだけ…

(バチンッ)

痛って…何だよ誰だよ。

目を開けたら、

駅員さん…?随分荒っぽい起こし方するんだな…

って、線路の上?!

(あんた、酒飲んで死ぬつもりだったのかい?)

ま〜た、あの女か…

話によると、僕がフラフラホーム下に降りて、線路の上で横になったものだから慌てて起こしに来たらしい。

あれ?僕ベンチに寝たと思ったけど、間違えたか?

まぁ疲れ気味だから、そうかも知れない。

それもこれも、この女のせいだ。

酔いもあってフラフラで、僕の部屋に帰ってきた。

もう、風呂も着替えも明日にして寝よ…

ベットに倒れ込んだ。

はぁ〜また明日もこの女と一緒かぁ。寂しがりなとことか、可愛いかなって思うけど、疲れるわぁ。

ってか、上に乗るのヤメテくれないかな。

重くて息苦しい…。

どけって…。

どけよ…。

どけっていってんだろ!

…何だよ近付くな。

今日はそんな気分じゃないぞ?

あれ?怒ってる?

おぃ、近いって…。

ちか…。

気が付いたら朝。

どうやら寝てしまったようで。

さて支度するか…

鏡見ると、

あぁ、今日もいるね。

おはようさん。

もう、いい加減どっかいけよ…

何なんだ、この女。

怖い話投稿:ホラーテラー 村上さん  

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