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中編3
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廃墟に棲む

4人の大学生が居ました。

彼らは友達でよくつるんでは遊んでいました。

ある日、そのうちの一人の家で

4人で飲みながらTVを見ていると

特番の心霊番組が始まりました

何の気なしに見ていると

突然、そのうちの一人、Dはこんなことを言出だしました

「実は俺、結構霊感があるらしいんだよね」

が、3人は冗談だと思ったのか、あまり取り合いませんでした

気づくとTVは心霊写真のコーナーに移っていて

霊能力者らしき人が出てきて写真の鑑定を行っていました

すると突然Dは

「この写真はね…」

と、その心霊写真の解説を始めたのです

なに言ってるんだ?と3人とも思っていると

TVの霊能力者が、今Dが言った内容と全く同じ事を言い出しのです

その後もDは出てくる写真に解説を加え

それがいちいち、その霊能力者の言う内容と一致し

Dは自分が本物であることを証明して見せました

それから数週間して

誰が言い出したのか心霊スポットに行こう

ということになりました

場所は県境の廃病院

いろいろな噂が流れているところでした

しかし、Dは車で現場に着くなりこう言ったのです

「悪いけど、どうやら噂は嘘らしいぞ

 確かに見た目の雰囲気はそれっぽいけど

 多分ここにはなんも出ないよ」

他の3人は例の件以降、Dのことを信じきっていたので

失望しつつも内心ちょっと安心し

4人は大胆に廃病院の中を歩き回りました

結局、何も起きないまま廃病院を探索し続け

最後はクライマックス用にと考えていた

手術室を残すだけとなりました

密かにもう何も出るわけがないと思っていた彼らは

気軽にそのドアを開けようとしました

しかし、どうやら中で何かに支えているのか

思うようにドアが開きません

少しめんどくさくなり

一人が思い切って蹴破ったとき

4には絶句しました

手術室中央に、手術着らしきものを着た人影が

メスを握り締めて立っていたからです

数秒の沈黙後

Dは「ッッ!!」という声にならない悲鳴を上げると

その場から走り去るように逃げ出しました

それを契機に残りの3人も我先にと出口に走り出しました

3人が外に出るとDは既に車のところに居り

「早くここから逃げるぞ!!」と、3人を促しました

帰りの社中

3人は、少し落ち着いてきたのかポツリポツリとしゃべり始めました

「いやぁ、しかし、ホントにいるんだなぁ」

「ああ、俺もついに見ちまった感じだ」

「でもさ…」

「なに?」

「ほら、よく聞くじゃん怖い話ってここから先が…」

「確かに…そういう話あるよな…」

「なぁ、D。お前さっきから黙ってるけど

 ひょっとして、アレ俺たちに憑いて来てないよな?」

「…ああ、大丈夫だ、着いて来てないよ。」

「でもよ、お前入る前に多分あそこには何も居ないって

 言ってたろ?本当に分かるのかよ?」

「そうだよ、別に疑ってるわけじゃないけど

 いくら、お前でも全部分かるってわけでもないだろ?

 だが、もし分かるならこの間の心霊写真のと時みたいに

 アレがなんなのか教えてくれよ」

「ああ、そうだな。実は全ての霊を見たり感じたりしてるって

 いう名言ではできないんだ

 だって、自分で見えたり感じたりしないだけで居るかもしれないんだからな

 でもな、すくなくとも見えてるものに関してははっきりと言えるんだ

 少なくともこの世のものかそうでないかは確実に分かる

 

 お前達勘違いしてるだろう?

 アレ、生きてる生身の人間だったんだぜ?」

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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