ある所で団地に住む兄妹が、道路の上で遊んでいました。
二人とも楽しく遊んでいたところ、兄の方がある事にきずきました。
兄『なあ、さっきから地面の下でカリカリって音が聞こえない?』
妹『えーと、うーんと、あっ!ホントだ!』
兄『何の音だろ。』
妹『人が工事してるんだよ。』
兄『いや、もしかしたら、人が閉じ込められてるのかも!』
兄はそう言って地面に耳をあてて、
『おーい、君はこの下に閉じ込められているの?』
と、呼びかけてみました。
すると、一瞬音がやみ、今度はそれに答えているように激しくカリカリいいだしました。
兄『やっぱり誰かいるよ』
兄は下に誰かいるのを確認して、
兄『じゃあ今から僕の質問に答えてよ、イエスだったら音を一回、ノーだったら音を二回だよ!』
カリ(イエス)
兄『じゃあ、君は生まれた時からここにいるの?』
カリ
兄『じゃあ、君はずっと前からここを掘ってるの?』
カリ
兄『じゃあ、君は人の言葉が話せるの?』
カリ
兄『じゃあ、君は人間?』
カリカリ(ノー)
兄『じゃあ、君はいつからここにいるの?日数を言ってみて?』
カリカリカリカリカリカリカリ・・・・・・・・
兄『・・・っ、じゃあ、ここにいる年数を言ってみて?』
カリカリカリカリカリカリカリ・・・・・・・・
妹は急に気味が悪くなって、
妹『もういいよ兄ちゃん、やめよう・・・』
兄『だめだよ、閉じ込められてるんだから可愛そうだよ。』
兄『じゃあ、君には仲間がいるの?』
カリ
兄『じゃあ、何人いるの?』
カリカリカリカリカリカリカリ・・・・・・・・
兄『君、ここから出たい?』
カリ!
兄『じゃあ僕について来て。』
カリ!
そう言って兄は地面の中に聞こえるように大きな足音をたてて、花壇のある方へ走っていった。
すると、
兄妹の母『もう家に入りなさい。』
兄『はーい、ちぇっ、しょうがないな・・・』
兄妹は家の中に帰って行きました。
次の朝
団地の人『ちょっとこれ見て!』
そこには荒らされた花壇の姿
そして、そこには大きな大きな足跡がくっきりと、外へ外へ続いていた。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話