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短編2
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危険な姿

ある晩、家(一軒家)から徒歩15秒程にある自動販売機にジュースを買いに行った。時は9時、10時だった。住まいは田舎町ではあるが田んぼに囲まれているわけではなく、駅から北の発展によって廃れた商店街。一本道に並ぶ家々からは光が盛れていた。

自動販売機でジュースを買った瞬間だ。車の気配を感じた。一方から来た車のヘッドライトが辺りを照らしたのだ。僕はすぐに自動販売機の横に体を隠した。道が狭いからだ。

車が過ぎると辺りはまた暗くなる。僕は走りゆく車に目を向け、そして反対側に顔を向ける。車が来てないか確認するためだ。

時間が止まった。

真っ暗ではない薄暗い中、200メートルくらい離れた道路の中央に人が立っているのだ。それも仁王立ちで両手をダラリと落とした格好で。考えるより早く僕は走った。ソレが酔っ払いであっても、イタズラであっても関係ない。

ただその場にいたくなかったからだ。勢い良く5度程地面を蹴った時、正しい決断だったと確信した。

後ろから足音が近づいてきたのだ。僕は勢いを増して家に飛び込む。そして居間でくつろぐ家族に話した。

『変なヤツがおいかけてきた!』

すると警察呼ぶか?と本気に家族がなったので、イタズラか酔っ払いだろうと自分に言い聞かせた。

『いいわ、たぶん酔っ払いやと思うし』

その数日後、学校の生徒が事故にあったという話題が学校でなされた。

普通の事故の話題が盛り上がった理由は謎の証言だ。学校帰り友人と帰っていた被害生徒は、友人の目の前で急に背後からきた車に怯えて逃げたのだという。

そして自分から車の前に飛び出した形になり事故になったのだが、問題は軽い怪我をした生徒がすぐ後に言った言葉だ。

『変な奴が追い掛けてきた』

もし人に危険の形が見えたなら、それはもしかして僕や被害生徒の見た姿形をしているかもしれない。

もし家が近くなければ僕は不審な人物に見えた何かによって危険な目にあっていただろう。

怖い話投稿:ホラーテラー デコイさん  

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