これは僕は小学六年生の時に体験したお話です。
その日は確か文化祭の翌日。僕は友人数名と放課後残って遊んでいた。
しかし数名の内僕と一人の友人を残して皆帰宅してしまった。
僕はその友人に「皆もう帰っちゃったしウチ等も帰えろっか?…日も沈みそうだしさ」と言って帰る事にした。
僕と友人は教室を出て廊下に出た。廊下は教室よりも薄暗く明かりが付いていなった。少し開いた窓からは秋の涼しいような冷たいそよ風が吹いていた。
僕と友人は廊下を進んだ。距離はそんなに長くはない。しかし薄暗い所為かいつもより長く感じた。
「何か怖いね…夕方の学校って…?!」
その時僕は背筋が凍るようなイメージが頭の中に一瞬だけ浮かんだ。
僕等の周りに何かがいる…?
僕は無言で友人の腕を引っ張り立ち止まる。その恐怖で体が硬直して動けない。
「…ねぇどうしたのよ?早く帰ろう…?!」
リン…
「……何の、音?」
「鈴…小さな鈴の音……」
「私達以外にまだ誰か残ってたんだね…ビックリしたぁ~…どうしたの顔色悪いよ…?」
「っ…急いで帰ろうっ!!」
僕は友人の腕を引っ張りその場を後にした。
後日、先生にその日僕等の他に誰か残っていたかと尋ねると、「あの日は校門前で立っていてお前ら以外皆帰ってたぞ」と。勿論僕等が帰った後には誰も門を出た者はいなかったそうです。
ではあの小さな鈴の音は…。何だったのでしょうか…?
そう言えば、あの鈴の音って…杓丈の鈴の音に似ていたような…。
+お粗末さまでした~。一部脚色しましたがほぼ実話です。でわ。+
怖い話投稿:ホラーテラー 閃さん
作者怖話