短編1
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くるってます

地元に「一家心中した」とか「夜逃げした」とか色々噂のある不気味な空家があった。ある日そこへ友達と侵入した。

中に入ると、まさにある日突然一家全員が消えたかの様な生活感が残りまくった風景が。台所のコンロには鍋が置いてあるしシンクには使った後の皿があるし家具も全部あるし子供の部屋には学習机とかジャンプとかおもちゃとかそのまま残ってた。それが逆に不気味でもあったけどいかにも荒廃した廃墟って感じでは無かったので 特に何も思う事なく家中を散策していた。

でも1Fに一室だけ異様な雰囲気のする座敷の部屋があった。恐らく客間かな。異様な雰囲気と云ってもたまたまその部屋だけ陽が差してなくて暗くて怖かったってだけなんだが。

で、その部屋に入り押入れを開いた。高そうな布団や座布団と小さな箱が入っていた。

その小さな箱を開けるとここに住んでた家族と思しき人らが写ってる写真の束が入ってた。

暇だったので一枚一枚見ていく。全部で30枚ぐらいあっただろうか。写真の束の一番最後に紙があったんだがそこに

「ごめんなさいわたしはくるってます」

って書いてあって何だか怖くなって急いで友達と空家を後にした。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
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