はっきり言って怖い話では無いです。
僕だけが怖い話です。
僕の母親はもうすぐ55歳。僕が赤ちゃんの頃離婚して実家に出戻った。
母親はいい年に関わらず未だに親におんぶにだっこ状態。僕の養育費すら祖父母が全額出した。
働いてるから良いものの、金は一切家には入れない。
しかも一人っ子だった為なのか、自我がかなり強く、自分の思い通りにならないと奇声を上げ、
障子や襖に北斗百烈拳をぶちかます。
祖父母共にその奇怪な行動に目を向けない為、母親がキレれば無法地帯。
だが外ではそんな目立った行動は余りとらない。
完全なる家弁慶。
とにかく自分に甘い。
ある日、僕が友達と遊んで帰るのが遅くなった時、
三分置き位に母親から電話がきた。
電話に出ると…
全く訳の解らない奇声をあげたり、いきなり呪文の様な物を唱え出したり、
今から死ぬから!など
それが三分置きに一時間近く続いた。
逆に気持悪くて帰りたくなかった。
友達からは怨霊電話と、からかわれる始末。
渋々家に帰ると
母親は玄関に仁王立ちし
奇声を上げた。
それから僕は
母親の陰に脅え、成人を境に逃げるように家を出た。
だが、先日ばぁちゃんが倒れた為実家に戻った。
その時じぃちゃんが、
家に戻ってきてくれと泣いて頼まれた。
僕はまたあの母親と暮らす事になるのかと思うと、
気が重い。
怖い話投稿:ホラーテラー 村上さん
作者怖話