中編3
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おもちゃを投げる娘。

この話は母の職場仲間の友人の話。

前置きでご説明しますが、家を建築する際に、正面から見て玄関が丁度真ん中にある位置に作るのは縁起的に良くないそうです。風水みたいなモノでしょうか?

本題へ。とりあえず主人公をAさん(奥さん)としておきましょう。

Aさんは旦那さんの実家へ嫁入りで結婚したそうです。よくある話で、やはり嫁と姑の仲は最悪でした。数年後、女児を出産し、Aさんは姑との仲は未だに最悪だったものの姑は孫娘を心から可愛がっていました。

しかし人間、物事にはストレスなど我慢の限界があります。Aさんは姑との仲の悪さに我慢も限界に達し、旦那さんに相談し、新しい家を建て姑家から移り住む事にしたのです。娘も共に連れて。

新生活から数ヶ月後、娘(四歳ほど)が玄関に向かっておもちゃを投げつけているではありませんか。Aさんはやめなさい!と注意し一時はおさまったものの、再び二階のベランダからおもちゃを投げつけ始めたのです。何かに攻撃するように。

当初は、普通単なるイタズラだと皆さん思いになりますでしょうがこれが何日も続くと、さすがに娘の行動に違和感を感じますよね?

そして決まって玄関におもちゃを投げつけている…。これは何かあると思ったAさんは霊感の強い友人に相談する事にしました。

数日後、友人が訪れ問題の娘と玄関をチェックしたそうです。当日も娘は玄関におもちゃを投げつけていました。その様子を見た友人が言いました。

「おばあちゃんが来てる………。」

友人がそうつぶやきました。娘は玄関の姑に向かって脅えながらおもちゃを投げ、攻撃的な行動をしていたのです。

しかし、Aさんはおかしいと思いました。姑は今も実家で健在していたのですから。

「子供は純粋だからね。見えるんだよ。おばあちゃんの生き霊が……。」

友人の話では、離れた孫娘恋しさのあまり姑の孫娘へ対する恋しさが生き霊になって玄関まで憑いてきてしまっているそうです。また、なぜ玄関なのかは前置きのお話の通り、Aさんの新宅の玄関は正面から丁度真ん中に位置していたそうです。

そして、その後、友人からの忠告を受け旦那さんに相談。玄関の造りを少しずらしたそうです。

その後から娘はピタリとおもちゃを投げなくなりました。

姑の健在は私は、今は知りません。しかし何も知らない社会の仕組みも分からないの子供って本当に疑いもなく汚れがないんですね。

それゆえに見えないものまで見えてしまう……。

子供があそこに誰かいる……!と言って見たら誰もいない。その時は子持ち、特に幼い子供さんの方。しからずに、よく子供さんの言葉をしっかり受け止めてあげて下さい……。

私も成人し、社会を知り、さすがに純粋とも言えずの立場ですが、まれに感じる時が在ります。家の中の「何か」を……。

この話を携帯に打っている今もふと背後に一瞬何かを感じました…。

見られている……。

怖い話投稿:ホラーテラー Lさん  

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