警備会社で働いている知人から聞いた話です。
ある大学での事。
深夜に巡回をしていると、背後からタッタッタッという音が。
何だ?と思い振り返ると、青白い人影がこっちに向かって来たそうです。
即座にダッシュで逃走。
しかし人影は軽快な足音を立てながら、ついてきたそうです。
全力で走り続けましたが、全く差が開きません。
散々走り回って、ついに足がもつれて、転んでしまいました。
もはや体力の限界、倒れこんだまま、恐怖に震える事しか出来ませんでした。
…ところがいつまで経っても何も起こりません。
相変わらず、軽快な足音がしているというのに。
おそるおそる後ろを見てみると…
青白い人影がいました。
何故か、その後で足踏みをしながら。
人影は、細部はぼやけて見えましたが、輪郭だけはやたらはっきりしていました。
呆然と見ていると、人影が動きましたた。
やはり足踏みをしたまま、右手とアゴをちょいちょい、と。
「退いてくれ」
そう言われている気がしたそうです。
軽く混乱しながらも、とりあえず道を空けると、人影は何事もなかったかのように、実にあっさりと走り去ったそうです。
その後も何回か遭遇したらしいのですが、一つ気になる事があるとの事。
「多分、男だと思うんだけど…。あそこ女子大なんだよな。」
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話