小学6年生の夏だった。
母が生理の為か子宮からの出血は当たり前だった。
が一向に血の出る量が尋常ではない。産婦人科へ行ってみると、検査の結果、子宮内に胎児がいたそうだ。ようするに妊娠していた訳だが、私は3人目だし年齢的にも難産になると医師から伝えられた。
母も産む気はなくすでに胎児は原の中で死んでいた。流産だった。
先日母からこの話を車の中で聞いた。
無事産んでいれば、私に弟か妹が出来るはずだった。
母は特に悲しんだ風もなくあっさり流産を受け入れていたようだ。さすがに仕事は7日ほど休んだが……。
話が終わって私が口を開いて言った。
「無事、生まれてもウチが殺してたよ。
だって邪魔だし。」
心底微笑みながら私は母に言った。
怖い話投稿:ホラーテラー Lさん
作者怖話