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短編2
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なくならない水

昔、あるテレビ番組でやっていた怖い話をアレンジしました。

丸一日飲まず食わずの男が、ふらふらと森の中を歩いていると、真っ黒な占い小屋を見つけました。中には魔女のような格好をした老婆が1人。

男「食い物でも水でもいいから早くよこせ!」

老婆「ここに、水がある。でも無一文のお前には、こんな高価な水は売れないね。」

男「くそっ!タダじゃねえのか。フン、まぁいい!」

男は老婆を蹴り飛ばし、水を奪いました。

老婆「お・・・お前!!そんなことが許されるとでも思っているのか!」

男「うるせーな!こっちは喉がカラカラなんだよ!」

男は老婆の言葉を無視し、森の中を進み、なんとか自宅へ帰ることができました。

小さな小瓶に入った水

男はそれを飲み始めました。

「ゴクゴクゴク…」

ん?

水が減らない?

男は半信半疑になりながら風呂場へ行きました。

水が一滴も入っていない浴槽の中に、老婆から奪い取った水を注ぎます。

「ドプドプドプ…」

浴槽が水でいっぱいになりました。今にも溢れ出しそうです。

それでも小瓶の中の水はなくなりません。

「こ、これは凄い!!」

男は飛び上がって喜びました。

「俺は一生水に困らないぜ・・・!」

そういいながら小瓶の水を一気に飲みました。

そんなある日、強盗が男の部屋に侵入し、ナイフで男をめった刺しにしました。

しかし、男は死にません。

それから50年…100年経っても男は死にません。

そして地球には植物も動物もいなくなりました。

男は、死にたくなって首を吊っても溺れても死にません。

小瓶の水は老婆から奪い取った時のまま。

男は決して死にませんでした。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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