祖母の代から建てた築50年近くの実家だった頃(後に自分の代に入りリフォームを行った)。
祖母と両親、姉と自分が住んでいた頃からの家の違和感・不気味さを順を追って話していきたいと思う。
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小学生の頃、2階にある寝室に行くために自宅の2階へ階段を登って向おうと2段目辺りまで登った。
その時、階段の空間に意味が解らないがすごい違和感・不気味さを感じて登れなくなってしまった。
余りに怖くて祖母を呼びに行き、登りきるまで祖母に階段下から登って行く自分を見てもらってなんとか自分の部屋に入って寝れた。
小学生高学年の頃位から、階段の不気味さにも多少慣れ、登っている途中から階段の1段目辺りから背中に感じる視線を無視して登れるようになった。
そんなある日夜中、家族みんなが寝静まっている時間帯にトイレに起きてしまうと、問題の階段を降りなければならない、電気のスイッチを押そうと自分は手を伸ばした。
その時手は階段の電気スイッチへ、自然と目線は足下に向かっていた。
黒い大型犬並みの黒い霧の塊が、まるで初めからそこに居たかの様に蠢めいていて、思わず小さく悲鳴が口から漏れ出てしまった。
と白熱電球が綺麗に点灯したと同時に黒い霧の塊が消えてしまった。
そして、怖さの余り自分はそこでお漏らしをしていた。
寝ぼけていたのかと、自分は思いたい。
時が経ち、相変わらずの視線は感じるものの、祖母名義の家から名義が自分になり、家をリフォームする事とした。
色々なものを処分を行い、リフォームが終わった後、トイレが詰まってしまう事が起きた。
排水周りもリフォーム時に変えたので、詰まる筈が無い。
リフォーム業者に連絡を入れて排水周りを調べて貰ったら、どうやら階段下にある収納庫に排水管が行っているらしく調査の為、収納庫の中の荷物を退けたいと業者が言ってきたので二つ返事で了解をした。
階段下収納庫は元々祖母が外仕事用の農具などをしまえる様に家の外側に収納庫の扉が設置されていた。
自分が立会いの下、業者に扉を開けてもらい中の荷物を取り出そうとしたところ、業者の人が悲鳴を上げた。
階段下収納庫には、農具の1つも無く替わりに床屋さんとか美容師さんが練習で使うマネキン頭が30程出てきた。
無事に排水管の詰まりは自然解消したらしく、その後は1回も詰まってはいない。
出てきたマネキンの頭は顔半分がカビていたり、髪がカビていたりと保存状態が良くない物がごろごろ出てきてしまった。
気持ち悪いがすぐに破棄できるよう全部庭にまとめて出しておいた。
後日そこに仕舞った張本人である姉に今の住まいに引き取ってもらい、今は階段下収納庫は何も無い状態になっている。
不思議な事に、マネキンの頭を処分・持ち主に引き取って貰った後、階段を登る時に感じていた視線を一切感じなくなった事がとても嬉しく感じている。
作者千里一歩
初めまして。
しょぼいですが体験を文書に残しておきたくて、投稿しました。
読みにくいでしょうがよろしくお願いします。