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短編2
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呪いの人形

私は大学生で一人暮らしをしている。ついこの前、こんな夢を見た。

私はベットの上にいて、部屋は薄暗かった。

電気をつけなくてもギリギリあたりは見えるくらいの暗さ。

ふと、押入れの中に目をやるとキャリーバッグほどの黒い大きな箱があった。何気なく、その箱を開けてみると中には箱の大きさに似合わない、小さなフランス人形があった。

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金髪で三つ編みのおさげをした見るからに不気味な人形。なんでこんなものがあるのかと思いつつ、どこか見覚えがある感じだった。

music:3

この人形…どこかで…

そう思ってたそのとき、『フフフ…クスクス…』

フランス人形から女の子の笑い声が聞こえた。

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sound:17

途端に、人形の口から黒い触手のようなものが飛び出し、体にどんどん巻きついていった。そしてどんどん人形へと引きつけられた。

これはやばい…直感的にわかったがどうしようもなかった。

人形の顔すれすれまで近づいたとき、そこで目が覚めた。

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sound:1

時計は朝の8時を指しており、すっかり明るくなっていた。

全身には大量の汗をかいていた。

…嫌な夢を見た

押入れに目を向けると、そこには何もなかった。

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夢だとわかり、安心してベットに寝そべったとき、初めて気がついた。

sound:22

この夢、初めてじゃない…

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いつかは忘れてしまったが実は同じような夢を見たことがあった。なぜ今の今まで忘れていたのか見当もつかない。

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前に見た夢は、この人形を買う夢だった。

呪いの人形と路上で売られていたものをなぜか購入してしまったのだ。買った後に恐ろしくなり、押入れにしまっていた。すべて自分が夢の中で起こしたことだった。

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気がついたと同時に、金縛りにかかった。

夜中にかかることは何度かあったが、この時間に?

そう思っていると、ベットの左から人形の声で

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『こっちをみてよ』

自然と顔がそちらへと向いて行く。見てはいけないとか、見たらやばいとかは不思議と思わなかった。

声のままに逆らおうとせず、自然と動いた。

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顔を向けると、そこには何もおらず、今度は反対側から

『こっちこっち』

それにも自然と顔を向けたが何もいなかった。

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ここで初めてやばいと思い、無理に体を動かそうとした。何回かかなしばりの経験があり、いつもこうやって体の縛りを解いていた。声が聞こえたことはなかったが、なりふり構わず体を無理やり動かそうとした。

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そうすると縛りが解け、飛び起きた。

かなしばりは、科学的にも証明されていて、あまり怖いと思ったことはなかった。

しかし、今回のは流石に怖かったなぁ

そう思っていたとき、耳元で女の声がした。

music:3

『惜しかったなぁ フフフ』

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