霊感の強い男が
自宅前の坂道でよく出会う自転車に乗ったおばちゃんがいる。
比較的ゆるいその坂道を、いつも必死の形相で、まるで何かに追われるように額に汗して登っていくので、通りすがりに振り返って見てみると、自転車の荷台に、猿のような人間の少女が座っているとゆう。
あんまり頻繁にそのおばちゃんに出会うので
ある日男は不憫に思い、荷台に乗っている妙な少女のことを教えてあげようと、声を掛けようとすると、おばちゃんはいつもの必死の形相のまま、
「知ってます。」
とだけ言って通り過ぎて行った。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話