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短編2
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クリスマスの怖い話

去年のクリスマスの話です。

毎年、この日になると彼女のいない奴数人で集まってドライブに行ってたんですが、その年は私と幼馴染のYの二人だけしか連絡が取れませんでした。

二人でドライブってのも余計寂しくなりそうですが、「なんだよ~」なんて愚痴を言いながら、山のほうに車を走らせていると、真っ暗な路肩に女の人がいる。

私の地元は相当なイナカなので山道は舗装されてるけど街灯なんてありません。

今考えれば明らかに不審なんですが、事故にでもあわないかと心配になって車に乗せたんです。

その女性は随分と元気が無い様で、私たちが色々と質問をしてもほとんど何も答えず、ずっと窓の外を見ていました。

いい加減無視されるのにも飽きて、車内が気まずい空気になった時、突然「止めて!」と女性が叫びました。

驚いて急ブレーキを踏むと、路肩にまた他の女性が立っているのです。

まだまだ街までは相当距離のある山道。一体どうなってるんだと助手席の私が車を降りてその女性に近づくと何かおかしい。

その異変に気づいたのは、女性まであと一歩の距離まで近づいたときでした。

下世話ですが、どんな顔の人か気になって顔を覗き込むと、眼球全体が真っ黒だったのです。

声にならない悲鳴を上げながら車に戻ると、事情のつかめない友人に無理やり車を出させました。

そのままスピードを上げて街に向かう車内で、私が今起きたことを話すと、それまで黙っていた一緒に乗っていた女性が言いました。

「それってこんな顔?」

そこには真っ黒な眼球で私たちを見つめる顔。

Yと私はそのまま車を捨てて山道を駆け下りました。

後日、取りに戻った車は何故か車内がずぶ濡れでした。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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