つい先日、Aは念願だった新車を購入した。
友人数人とそのお気に入りの車でドライブに行くことになった。
行先は、山の中のトンネル。
県内では有名な心霊スポットだった。
と言ってもあまりに有名すぎて、
ドライブがてら肝試しに来る若者が多く
A達もそんな恐怖を感じることもなかった。
車を走らせて数十分。
そのトンネルにさしかかった。
案の定、その日も路肩には数台の車が止まっており
ギャラリーが数多くいた。
A達は特に何も起こらないトンネルを
お気に入りの車を自慢するかの様に何往復もした。
すると、ギャラリー達が
A達の乗る車に注目しているのが分かった。
気分を良くして往復し続けるA達。
その時ルームミラーに
赤い光が映った。
パトカーのランプだった。
そのパトカーはA達に止まるよう言った。
何のことか身に覚えのないA達に警察官は、
「君たちの車のナンバーで通報があったんだよ。」
「屋根に人を乗せて走るなんて危ないじゃないか。」
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話