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短編2
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幻覚

僕の友達に、霊的なことなど全く信じてない人がいる。その人の話。

そいつ(以後A)が言うには、

「霊などと言う者は、人間の恐怖心が作り上げる、幻覚でしかないんだ!」

と、自論を力説する。

僕は、なんか納得いかないので、Aを街の外れにある心霊スポットに誘った。Aは

「そんな所へ行く意味がない…」

と、最初は断っていたのだが、僕が、「怖いの?本当は怖いんでしょ?」などと煽っていると、渋々行くことに決めたようだ。

夜、僕とAは、その心霊スポットに行った。

街の外れにある廃病院は、前々から霊が出ると恐れられている場所だった。

僕「おー怖いな…」

A「別に…」

二人で、病院の中に入っていく…

嫌な空気が充満していた。

と、いきなりAが大きな声で喋り出した…

「はい!幻覚出ました!だから嫌なんだよなあ…」

「おい…A…どうしたんだ?」

Aは早口で喋る。

「ん?いやね、あそこの階段の所に、赤っぽい服着た女がこっちを見てるんだ。

ここで考えられることは2つ。

①本当に女があそこにいる。

②俺の幻覚。

で、お前があの女が見えないという事は、あれは俺の幻覚と言うことになる。」

僕は、その話を聞くとすぐAの手を掴み、病院の出口に走った。

前から噂されている霊が、まさにその女だったからである…

息を切らせ外に出ると、Aが冷めた口調で言った。

「怖いなら行かなきゃいいのによ…

まあ、でも俺の深層心理にも恐怖心が有るんだろうけどな。

そうじゃなきゃ幻覚なんて見えないからね。

まだ幻覚が見えるよ…お前の肩に、さっきの女が抱きついてる姿がよ…」

次の日、僕は生まれて初めて、お祓いと言うものに行きました…

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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