それは中学1年生の頃の話です。
すんでいる所が田舎だったため、遊ぶと言えば友達の家に行ってゲームをするくらいのことしか無かったのですが、学校でエアガンがはやりだした時があり、僕もエアガンで遊ぶようになりました。
近くの森の中で友人数人と遊んでいた時に、凄く古いお墓を見つけました。
人はあまり来ているのかどうかわかりませんでしたが、備えてあるお花なども枯れ、まだ昼だったのですが、周りの高い木に囲まれ、薄暗く、ひんやりとしていました。
墓の上が欠けていたりととにかく古いお墓だったのですが、結構広かったため、お墓の上に、自分たちの飲み終わったジュースのペットボトルや、空き缶を並べてそれをエアガンで撃ち落とすという遊びを始めました。
でも一つだけ、倒れない空き缶がありました。
エアガンを撃っても、なんというか墓石に接着剤かなにかで固定されたように動かないのです。
近くに寄って持ち上げるとそんな事は無いのですが、エアガンの弾があたると動かないのです。
なので墓の敷石を投げつけ始めたのですが、自分の手で投げるとなるとどうも上手くあたらず、墓石にばかりコツコツとあたってしまいました。
すると突然、背筋がゾクッと急に感じ、全身に鳥肌が立ちました。
髪の毛も上に引っ張られるくらいの凄い鳥肌が立ったのですが、別に何かを見た訳でもないのにほんと突然の事だったのですが、なぜか急に怖くなって友達を呼び、急いで走って帰ったのですが、家の前まで来た時にポケットに敷石をたくさん詰めている事に気付きました。
お墓で石を投げる時に、すぐ投げれるようにとたくさんの敷石をポケットに入れていたのです。
コレはまずいなとおもい、ポケットから石を出して家の中に入りました。
そして夜になり、その日は夕食を食べた後、遊び疲れたためかお風呂にも入らず、部屋の中で気付いたら眠っていました。
夜中、ふと目が覚めると、豆電球がついていて、外からは虫の声が聞こえていたのですが、それよりも足の上が妙に重たい事に気付きました。
ぐっと何かが押さえつけているような感じで少し痛くもありました。
起き上がると、目の前に真っ黒な人がのっていて、四つん這いになり、足をつかんでいました。
とにかく黒くて顔がよく見えなかったのですが、こっちをジッと見ている事だけはわかりました。
黒いのですが、なぜか女性だという事を感じました。
はじめは母親がふざけて驚かそうとしているんだと思い、おでこを叩いてやろうと思い、手を伸ばしたのですが、すぐそばにいるはずなのに、触れないのです。
近くにいるようで遠くにいるというかそんな感じでした。
そしてもっと手を伸ばすと、冷蔵庫の中に手を入れたような冷たい空間に手が入ったのです。
そしてそのとき身震いがするほどのゾクゾクッという感覚が体中に走り、凄まじい恐怖感のような感覚が全身を突き抜けました。
母親ではない知らない真っ黒い女が自分の足をつかんでいるのです。
あまりに恐ろしく、布団をかぶろうとしたのですが、布団の上から足をつかまれているため布団が顔までかからないのです。
なのでもう体を折り曲げ布団の中に入れました。
足をつかむ力がさっきよりもずいぶん強くなっていて凄くいたかったのですが、目をつむり、必死に恐怖に耐えていました。
どのくらいたったかわかりませんが急に足をつかんでいる手と、体にのっていた重さがパッと消えました。
布団から顔を出し、おそるおそる目を開けるとそこには何もいませんでした。
翌朝、起きて家族にその話をしたのですが、夢だといわれ信じてはくれなかったのですが、そのとき不意にポケットに手を入れたとき、ポケットの中には昨日の敷石を入れていた際に混じったのであろう砂が入っている事がわかりました。
その砂を手で集め、取り出すと砂に混じって長い白髪まじりの髪の毛が何本もありました。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話