夜の闇から、二人の男が現れた。
姿形は人間だが、彼らは宇宙人だった。
「ここかあ!次に我々が征服する星は。」
「ああ、貧弱で低脳な生物が支配しているらしい…名前は、えーと…人間と言う奴だ。」
二人は、地球侵略の調査のために送り込まれた侵略者だった。
人間を支配するために必要な情報を集めるのが、彼らの仕事だ。
「お?おい見ろ、あれが人間じゃないか?
ほら…こっちに歩いてきてる奴…」
「おお!まさに人間だ。データにある通りだ。頭から伸びる毛が長いから、多分…女と言う種類だ!」
「やるか?」
「ああ…やる!」
一人が、腰から銃らしき物を抜き出した。
「この、原子破壊光線銃PL39を使えば、どんな生物だって粉々に砕け散る…」
「よし…行けええ!」
まばゆい光と共に、銃の光線が発射された。
それは、女の体めがけて一直線に…
チュゴーン
それは確かに女に当たった。しかし、女は微動だにしない…
「ダメだ…貧弱な生物と聞いていたのに…」
「あれを出せ!ガマタック3だ…」
チュゴーン
…しかし結果は同じだった。
女は、全く微動だにせず、それどころか、笑いながら二人の方へゆっくり歩いてきた…
「この星はダメだ…
とてもじゃないが、手におえない…」
「ああ…侵略は諦めるとしよう…」
二人の宇宙人は、夜の闇へと消えていった…
「ねぇ…ここって幽霊が出るんでしょ?」
女が心配そうに聞く。
「そうそう、笑いながら女が向かってくるらしいぜ…」
男は、女の肩を抱きながら話す。
「怖いねぇ…」
「ああ…怖いねぇ…」
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話