仕事でくたくたに疲れると、彼女に会いたくなる。
いつだって笑顔で俺を迎えてくれる彼女。
あの小さな部屋で、今日も待っててくれるはずだ。
街外れにある彼女の部屋。その小さな部屋で、全ての音を消して二人で寄りそって話をしよう。
どうしようもない俺の下らない愚痴を、彼女は真剣に聞いてくれる。
ただ頷いて聞いてくれるだけで、明日からまた頑張ろうって、そんな気持ちになれるんだ。
夜しか会えないけど、寂しくないかい?
仕事だから仕方ない…
俺…家に帰ってもやることないし、部屋にはなんにもないんだ。
あるのは布団だけ。
寝て、起きて、仕事行って、寝て…
ただそれだけ、なんにもない…
だからせめて…彼女に会いたい。
君の部屋は、墓地の中。
怖くなんかない。
君に会えるなら。
なんにもない部屋で、一緒に眠ろう。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話