ある日見た夢の中で僕はまだ少年だった
そこは今住んでいる町とは違う、昔住んでいた町で、僕は実家のマンションで一人だった
両親はどこにもおらず、「買い物にでもいったんだろう」と思った僕は、帰ってくるまで町を散歩することにした
だが町にでても、なぜか人も車もおらず、静まり返っていた。
僕は怖くなり町中を走り回った
すると、商店街をしばらく歩いたあたりで、妙な音が聞こえた。
その音は集団で飛び跳ねているようにリズミカルに、どこかに移動しているようだった。
僕は恐る恐るその音のする方向に目をやる、が、本屋のビルが邪魔で見えない
仕方がなくまわりこんで本屋の向こう側を見る、すると、そこには芋虫のように飛び跳ねる、つつ状の物体があった。
それがなんなのか解らずキョトンとしている僕、だがそのつつ状の物体を良くみるとわかってくる、僕はそれを見て恐怖で泣き出しそうになった
なんとその物体は人間だった
何体もの人間がドラム缶のようなつつ状の型にはめられて、無秩序に固められているのだ。(恐らく一つの筒には4、5人が入っていた)
しかもそれは飛び跳ねているのではなく、上からロープで釣られているようだった
ロープで縛られ、釣られた、つつ状の人間が、地面をこすりながら移動している。その度につつが回転し色々な人の顔や手が見える
僕は恐る恐る上を見上げる、そのロープは上空で一つの束に収束していくようだった
そしてその束ねられたロープを握るのは、なんと上空から伸びる一本の手
その手は雲の隙間から出ていて、おそろしく長く、雲を割いて僕がいる場所の反対の山の方に移動していた
僕は口を開けて、驚きのあまり立ち尽くすしかなかった
そこで目が覚めた
意味不明な夢でした
怖い話投稿:ホラーテラー 裕人さん
作者怖話