またまた長文です。読みにくかったらすいません・・・
誤字、脱字があるかもしれませんがよかったら読んでください。
続きです。
「おう〇〇!おはよう。手紙来たんだってな。
で、どういう内容だったんだ?」
Aが朝からハイテンションで聞いてきた。
コイツは本当に興味があるんだな・・・
「ああ、おはよう。来たよ。それがなんか意外でさ。
俺もいい奴かもって思えてきてさ。今日なんだったらうち来いよ。
直接手紙見たほうがいいだろ?」
「うんうん、行く行く。
直接見たいから内容はまだ言うなよな」
「わかったよ。あ、仕事始まるぜ」
Aはなぜか楽しそうだった。
まーコイツがいなかったら一人で抱え込んでいただろうからな。
助かるっちゃ助かるが。
そして仕事も終わり、Aがまたうちに来た。
「で、手紙は?手紙は?」
仕事中ずっと気になっていたのだろう。
早く見せろと言わんばかりにグイグイ詰めとってきた。
「はい、これだよ」
手紙をAに渡す。
「へー、本当にいい奴そうじゃん。
一日一日を大切にしろって先生かよww
返事はもう書いたのか?
」
「いや、まだだよ。やっぱり書いたほうがいいかな?」
「そりゃ書いたほうがいいだろ。なんか楽しいじゃん。
俺なら絶対書くね。」
この男、僕より手紙に興味心身だな。
何でコイツに手紙が来なかったんだ。
送り主間違えてるって。
「はいはい、わかったわかった。今書きますよ」
Aに乗せられて僕は返事を書くことにした。
なんて単純なんだ僕は・・・
手紙の内容
「そりゃびっくりしましたよ。
名前も知ってたし、事故のことも知ってたし。
もう少し早く手紙読めばよかったと今なら思います。
どこの誰かは知りませんが、僕のために手紙を
送ってくれるならありがたいです。
これからもよろしくお願いします。」
こんなんでいいかな?
一応Aに見てもらう事にした。
「・・・・ん
いや気のせいかな・・・
あ、でも・・・
んー・・・・」
何故かAは僕が書いた手紙と送られてきた手紙を見比べている。
「ん?どうかしたか?
やっぱり軽いかなw?」
っとAに問いかけると思いもしない答えが返ってきた。
「いや、気のせいかもしれないけどさ。多分気のせいかもしれない。
お前の筆跡とこの手紙の筆跡がそっくりなんだよ」
「んな馬鹿な」
何言ってんだコイツと思いつつ僕も自分の手紙とその手紙を見比べてみた。
「・・・・本当だ。似てるわ」
本当にそっくりだった。
僕の字は綺麗な方じゃないが独特で、特にひらがなのバランスが最悪なんだ。
それが凄い似ている。
「だろ?似てるってレベルじゃないぞこれ。
やっぱお前が書いてるんじゃないのw?
そうだったらお前ただの寂しい奴だなw。
今正直に言えば誰にも言わないでおいてやるよ。
あーなんかショックだわ・・・」
Aがかなり落ち込んでいる。
ちょっとまて、全然気が付かなかった。
何で筆跡がそっくりなんだ。
もちろん僕は自分に手紙なんか出さない。
そこまで落ちてなんかいない。
何なんだ一体・・・
また頭がパニックになる。
「はあ?僕が自分に手紙出すわけないだろ!
そんなキモイ事しねーよ。
一番驚いてるのは僕なんだよ。
なんで似てるんだよ。一体何なんだよ。
もう返事なんか出すか気持ち悪い。
もう訳がわかんねー」
Aに軽くキレ気味で言ってしまった。
誰かにこの不安な気持ちをぶつけるしか出来なかった。
「悪かった、悪かった。
まー怒るなよ。俺もびっくりしただけさ。
そりゃ怒るよな。ごめん。
でもさ、じゃあ一体この手紙の送り主って誰なんだろうな?」
「知らねーよ。僕が一番知りたいよ。」
二人であーだこーだ言い合い、少し落ち着いたところでAが申し訳なさそうに口を開いた。
「なあ、一つ聞いていいか?怒らないでな。」
「何だよ、怒らないから言えよ。」
「もう怒ってんじゃんw」
「ごめんごめん、いいよ、はい、怒らない。
何ですか?」
「あのさ、この状況を理解できる結論が一つあるんだ。
俺はまだそういう人に会ったことないから分らないけどもしそうなら説明がつく。
お前がもしそうだとしても俺はずっとお前の友達だから。
それだけは保障するよ。」
なんかひっかかる言い方だな。
でもここで怒っても話は進まないし、我慢だ。
「ありがとう。で、何?」
Aが重い口を開く
「この間飲んだとき話たじゃん。
幼い頃両親が早く死んで、ずっと施設で育ったって。
凄く辛い思いしたって。
なんで自分ばかりこんな辛い目にって言ってたじゃん。
そういう人ってたまにもう一人の自分を創るんだよ。
こんな思いをしているのいは僕じゃないって。
だからその・・・」
Aが言いかけた時、僕は思わず口が開いた。
「僕が多重人格者だっていうのか?」
「うん・・・それなら自分が手紙書いたことなんて覚えてないし、手紙の内容も納得できる。
もちろん筆跡だって。
そうだろ?」
Aはそれを言うと黙ってしまった。
確かにAの言うとおりなら説明はつく。
でも僕が多重人格者?
ありえない。
確かに幼少期は辛い思いはしたが、それを受け止め今まで生きてきた。
両親の記憶はあまり無いが大好きだった
。
父親は作家だった。
だから僕は父親みたいになろうと努力し今出版社の会社にいる。
父親が出来なかった有名作家になるために。
そんな僕が多重人格者になるか?
好きな事もやれてるし充実はしているぞ。
ただ自分がもしそうならと考えると、凄く怖かった。
「まー例えばのはなしだからさ。
なんか嫌な気分にさせて悪かった。
そうだ、この際確かめてすっきりしようぜ。
寝る前にビデオ撮って次の日に見る。
そうすれば分るだろ。
怖かったら俺も一緒に見てやるからさ。」
Aは笑顔になり、僕に優しく言ってくれた。
Aはもし自分が多重人格者でも友達で居てくれると言ってくれた。
本当にいい男だコイツは。
「わかった。僕もこのままだと気持ちが悪いしな。
さっそく今日やってみるよ。」
そう言うとAはまた明日と言い、帰った。
今日の日記
「なんとあの手紙の筆跡が僕の筆跡とそっくりだった。
一体何なんだ。
Aは僕が多重人格者じゃないかと疑っている。
そんなことあるかよ。
僕は僕。もう一人の僕なんて存在しない。
でももしそうだったら・・・
あー考えたくない。
もうこれは証明するしかない。
僕が僕であるために。
今日僕はもう一人の僕の存在を否定するために、ビデオを撮る。
どうか多重人格者じゃありませんように」
日記を書き終え、僕はビデオをセットし、床に着いた・・・
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話