この話は全く怖くないです。切ない話。スルーしても構いません。
雨がふってる中少年は一人で家に帰っていました。目が見えない為棒で道のある所を確認しながらゆっくり家に向かってるのです。少年の家はとても貧しい暮らしをしている。今年で12歳になるのだがこれまで誕生日も祝ってもらえてないし祝ってくれる友達もいない。そんな少年にも楽しみがある。少年の家の近くにある廃墟の病院で丑三つ時に行く事だ。そこに行くと人間ではない特別な存在に会えるから。
少年は叔父達が寝た事を確認して起こさないように注意しながら家を出た。そしてその病院に着くといつもと違う雰囲気が漂う。悪寒を感じ息がくるしくなる。でも少年にとってはそんな感覚がとても居心地が良いのだ。少年はゆっくり扉を開けるとそのまま放置されて色褪せてしまったような受付室があった。この病院は結構大きく普通の小さな子供が何も知らないで歩き回っていると道に迷ってしまう程なのだ。少年は無駄に歩き回らず受付の椅子に腰かけて待つ事にした。あの存在するはずがない者を。
1時間位が過ぎた頃にラップ音が聞こえ始めた。遠くの方から女の子の泣き声が聞こえてきた。『痛いよぉ。暗いよぉ。どこなのぉ?兄ちゃんン~』その泣き声はだんだん鮮明に聞こえるようになりソレは目の前に来ていた。そして、
『みぃ~~つけたぁぁぁぁぁ』
その瞬間世界が変わった感覚になった。しかしちっとも怖くなかった。穏やかな表情になっていた。
少年『こんばんは。幽霊さん。ハハハっ。みつかっちゃったね。』少女『キャハハハ』
少年と少女はいつもここの病院で楽しい時間を過ごしていた。友達と接っするように。
少年『ボクは目が見えないから幽霊さんを見てあげる事が出来ないし、遊んであげる事も出来なくて…ゴメンね。』
少女は笑いながら楽しそうに少年の周りを走り回っている。
少年『実はね。今日幽霊さんにお別れを言いに来たんだ。』
少年は少し寂しい感じに話始めた。少女は変わらず楽しそうに笑っている。
少年『ボクね。明日から施設に行く事になったの。おじちゃんがねボクが家にいると辛くて大変なんだってさ。しょうがないよね。だってボク目が見えないからお手伝いも出来ないんだもん』
少年の両親は離婚しており身内である叔父が今まで面倒見てきたのだが、会社が潰れてしまい今は働いていないのだ。ストレスで毎日酒を飲んでは暴力を少年にふっていた。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話