短編2
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運転席

電車って、たまに先頭車両用の車両が一般車両と同じように連結されていて、

運転席の部分が向かい合わせに繋がっている事がありますよね、。

あれって運転席の部分は閉鎖されていますがその横の部分は開いていて

入れるようになっていいますよね、あそこって半個室状態になっているので

ヘッドホンで音楽を聴いたり本を読んだりしていても、周りの迷惑になりにくいので

そういう車両を見つけると、必ず真っ先に連結部分に入っていました

そう、あの事がある前まで・・・・・・・

ある時友達とコンパに行った私は、あまりの楽しさにうっかりと

ギリギリ終電車に間に合うかどうかという時間まで飲んでしまい

慌てて友達への挨拶もそこそこに駅に走り、どうにか終電車に

間に合いました、タクシーで帰ることになるとかなり出費が痛いので

やれやれ間に合ったと、ほっとして自分の乗った車両の中に目を移すと

丁度、運転席の部分が有る車両でしかもその部分には誰も入っていませんでした

まあ終電車とはいえ結構人が乗っていましたがそれでも

座れないほどではなかったので当たり前と言えばあたり前ですが・・・

で、早速その運転席に入ってその日買ったばかりのマンガを読み始めました

何駅がすぎた頃でしょうか、ふと変な気配を感じて上を見上げると

よく車掌さんや運転士がのぞく側面の窓の部分の一番上の部分から

真っ白な腕がぺたりと窓に張り付いているんです、まるで電車の屋根の上

に誰かがいるようなかんじでした、余りのことに声も出せず固まっていると

その手は、窓が開いていないか確かめるように動いていましたが

しばらくして上の方にすうっと引っ込みました。

我に返った私は慌てて別の車両に乗り移り、窓に近寄るのも怖くて

空いた席がかなりあるのに一人だけ立って吊革につかまり目的の駅に着くのを

待ちました、あれ以来運転席の部分には絶対に乗らなくなりました

今考えると運転席の部分って人身事故の時には・・・・・・

怖い話投稿:ホラーテラー 電車な男さん  

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