短編1
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自爆

この話は友人から聞いた友人の体験談です。

10年程前、小学生の頃の話。その友人(A)は家の近くの公園で別の友人や、その弟達と一緒に遊でいました。サッカーをしていたらしく、その公園に隣接する旧公民館の壁をゴールとして、壁に向かって何度もボールを蹴りつけていました。

一時間程そんな事を続けて遊んでいる内に飽きてきたらしく、普通にサッカーをするのではなく、PK風にボールを定位置から蹴り、公民館の壁を破壊しようと言う事になったらしいです。

旧公民館は築40年以上のいわゆるボロ家で、中はと言うと、畳は日で焼けきっており、壁紙は剥がれ、天井は雨漏りで弛んでいて、カーテンはカビが付いて腐っていました。

そんな公民館に出入りする人などいるはずもなく、町内会の提案で、そこから少し離れた空き地に新公民館が建てられていました。

新公民館が出来てからは旧公民館には立ち入り禁止になり、誰も管理する人はおらず、木造の外壁も腐っていました。

A達はボールを何度も壁に蹴りつけ、壁が少しづつ壊れていき、Aが「トドメだ!」的な言葉を吐きながらボールを蹴ろうとした瞬間、

「もうやめて」

と言う声がその場にいた全員に聞こえたそうです。 (続く)

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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