一応心霊系だが怖くないし、ベタな話なので斬新な恐怖をお探しの方はスルーでお願いします
後今回猫の出番はないです
猫話期待していた方すみません
お前の投稿なんか飽きたと言う方はすみませんが俺スルーして下さい
長くなるんで前編後編になります
長文嫌いな方もスルーで
俺は幼少の頃から霊が見える体質だ
今は見慣れたと言うか
関わらないようにしているが
子供の頃は霊とやらが怖くてたまらなかった
今回はそんな子供の頃の話
俺のばぁちゃんは霊媒師というかそんな感じの職業(?)をしている
そんなばぁちゃんから荷物と手紙が届いた
荷物の中身は縫いぐるみどっさり
テディベア・キャラクター系・動物系・フランス人形…
中にはオモラシ人形(女の子の人形で付属の哺乳瓶で飲み物を与えると股間部分から飲み物が出て来るwww)まであった
俺には達筆すぎる手紙は読めなかったが母親が読んだら
『妹ちゃんの学校でフリーマーケットがあると聞きました。縫いぐるみ送ります。お祓い済みなので大丈夫です』
おいばぁちゃんWWWW
お祓いってwww
俺縫いぐるみ系のお祓いってお炊き上げするもんだと思ってたWw
ばぁちゃんが言うには
『縫いぐるみが霊的存在の影響を受けやすい理由は、縫いぐるみになれば人と触れ合えるからだ。例外はあるけど、寂しくて構って欲しくて人に近い、人の形をした入りやすい器に宿っちまうんだ。ばぁちゃんがちゃんと話聞いて供養してやったから大丈夫。燃やしちまうんじゃなく、可愛がってもらえるならそっちの方がいい』
俺の母さんもばぁちゃんが大丈夫って言ってるし、家に置く訳じゃなく売るならまぁいいかって感じで
妹の学校のフリーマーケットに出す事になった
フリーマーケットは大盛況であっと言う間に縫いぐるみ達は新しい家族の所に行った
が
一体だけどうしても売れ残ったのだ
髪の毛は毛糸
目がボタン
手足は指とかリアルなもんは無くフランスパンみたいな手足
服は花柄の質素なワンピース
全体的に薄汚れていて
肌は肌色というか真っ白に近い
女の子形をした縫いぐるみだった
ちょっと古臭くて今の子供はこんなの欲しがらないんだな
って母は思って
売るのを諦めて家に持ち帰ってきた
母「妹ちゃん縫いぐるみあげる」
妹「テディベアがよかったのに〜」
文句を言いながら受け取ると
『ワタシサキ、イッショニアソボウ』
縫いぐるみが喋った
妹「わぁ〜サキだって!喋ったよお母さん!お兄ちゃん聞いた?」
『フフフフフ』
妹は振り回して喜んでいる
母「あら、喋るなんて気付かなかったわ…よかったわね妹ちゃん」
俺「そのタイプの縫いぐるみが喋るって珍しいなwwwってかサキってwww」
妹から縫いぐるみを受け取り確かめると
腹に五センチ位の長方形をした固い物が入っているのが感触で分かった
これが喋らせる機械か?
だが不思議な事に気付いた
ONとOFFのスイッチは?
電池の交換をするにはわざわざ腹を切り裂かなければいけないのか?
『ネェ、アソンデ?』
手の中の縫いぐるみが俺に話掛ける
気味が悪くなり
妹に返すと俺は部屋に閉じこもった
その日はそのまま寝てしまった
次の日は日曜日で朝起きリビングに向かうと
すでに妹はサキと名乗る縫いぐるみと遊んでいる
朝食をサキの口元に持って行き
妹「サキちゃん美味しい?」
サキ『フフフフフ』
そんな他人が見たら微笑ましい光景を
俺はすごい不気味に感じた
お昼までダラダラ過ごし
午後になると母親が
母「買い物行くけど行く?」
妹「いく!」
俺「やめとく」
ってことで父、母、妹で出かけてしまった
暫くリビングでテレビを見ていた
自分の部屋に行って漫画でも読もうとテレビを消すと
『イッショニアソボウ』
テレビを消して静かになった部屋に響く機械的な声
ビクリとしながら振り向くと
と床にポツンとあの縫いぐるみがいた
俺「置いてったのか…」
気味が悪いが持ち上げてテーブルに置くと
サキ『ワタシサキ、イッショニアソボウ』
よく見ればただの縫いぐるみ
俺は何ビクビクしてるんだ
サキ『アソボウ』
ただスイッチの不思議さが頭を離れない
まぁいっか
そう思い直し部屋を出ようと人形に背を向けリビングの出入口に向かうと
サキ『アソボウ…アソボウアソボウアソボウアソボウアソボウアソボウア…ソボウ……アソボウアソボウア…ソボウ…アアアソボ…アアアアアアアアアアアアアアア…』
俺はサキが喋り終わる前に逃げ出した
普通の縫いぐるみなんかじやない
自室に飛び込み部屋の扉にもたれ掛かるように尻餅をついた
恐怖で足がガクガクだ
どうする事も出来ずただビクビクするしかなかった
サキ『ア…アソボ…アソボウ…アケ…テ…アケテ…アケテアケテアケテアケテ…ア…アアアア…アソボウアア…アアアアアアアアアケテ』
背中越し(扉にもたれ掛かってるから扉越しか?)にサキの声が聞こえた
続きます
怖い話投稿:ホラーテラー 黒ネコ大和さん
作者怖話