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短編2
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夢を見た

何故か薄暗い電話ボックスにいた。

10円玉を入れてどこかに電話をしている自分。

呼び出し音を聞いているところで、ドアが開く音がして、

にゅーっと腕が伸び、私の首に巻き付いた。

もう片方の手は、私から受話器を奪うとフックに戻し、

それから生臭い息と共に低い男の声。

「騒ぐなよ」

腕はぐいぐいと首を絞め、声も出せない。

男の手は私のシャツのボタンにかかり、引きちぎるように服を剥がし……

私は強姦され、その後首を絞められ殺された。

体中汗びっしょりで目が覚めた。

ーー嫌な夢だった。

夜、サークルの帰り、同じ駅に向かう後輩と公園の前にさしかかった時、

彼氏に電話する約束を思い出した。

本当なら家に戻ってる時間だったけど、雑談が盛り上がって遅くなっていた。

携帯を取り出すと、充電切れだった。

後輩の携帯を借りようかと思ったけど、それも悪い。

ふと見回すと、公園の奥に電話ボックスの明かりが見えた。

「ちょっと電話してくるね」

そういって2、3歩公園の中に足を踏み入れて、思い出す。

今朝の夢。

見渡したが、公園内に人影はない。

「○くん、ごめん、怖いから一緒に来て?」

後輩は、はいはい、と笑いながら付いてきてくれた。

ドキドキしながら電話をかける。

彼氏が出た。

たわいもない会話。そしておやすみ、の挨拶。

何事もなく、電話は終わる。

「ありがと、待たせたね」

「いえ、いいですよ」

そういいながら電話ボックスを後にする。

すると、茂みの中に男が二人立っているのに気づいた。

一人は私の顔をまじまじと見ているようだった。

と、二人が口論しているのが聞こえた。

「夢なんか信じてバカじゃね?」

「いや、でもそっくりなんだよ!」

そう返した男の手にはビデオカメラが握られていた。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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