『私メリーさん…今あなたの家の前に居るの』
カラララ…
窓を開けて見てみると、確かに家の前の電話ボックスに誰かが居るみたいだ。
俺はため息をついて家を出た。
キィ…ガラララ
「………」
「………」
「おい、さっきから家の前家の前って、いつまで家の前なのさ?」
「………」
「んぁ〜…アレは俺が悪かったよ」
「………」
「あ…手ぇ冷たいな…ほら上着貸してやる、返しに来いよ?」
「………///」
キィ…カラララ
俺はその小さな肩に自分の上着を被せたあと、家に戻ったのだった。
ジリリリン…ガチャ
『私メリーさん…今あなたの部屋の前に居るの』
そして、俺はやれやれと言いながら、玄関に向かうのだった。
最初にかける言葉はやっぱ〈メリークリスマス〉で良いだろうかなんて考えながら。
怖い話投稿:ホラーテラー ポニテ萌え(元祖)さん
作者怖話