初投稿します。
これは私が大学生の夏休みに体験した話です。
大学の夏休みはとにかく長くて、何か遊ぶことを考えていました。
心霊スポットの情報を投稿形式で載せた雑誌を地元の仲間の誰かがコンビニで買ったので、とにかくこの雑誌に載っている場所にたくさん行ってみようということになりました。
車2台くらいの仲間7人くらいでワクワクしながら懐中電灯やら虫除けやらを準備して深夜に出掛けていました。
幽霊トンネル、八王子城跡、廃病院、富士の樹海、とすべて車を降りて懐中電灯を照らしながら歩いて探索をするという形で仲間とはしゃぎながら楽しんでいました。
その中で一番忘れられなかったのが「おいらん渕」でした。
そのときは5人で車1台で行きました。
場所がわかりづらかったのと、あと街灯が一つもなく、本当に目を瞑ったのと同じくらいの暗闇の中、滝の音が「ドドドドド…」と少し離れた場所から聞こえてくる、といった感じでした。懐中電灯無しだったならホント中止でした。
とにかく、滝の音が聞こえるほうにアスファルトの道を歩いていこうとすると、途中、危険防止のための柵があり、車道と山道の境界線のようにずっと張り巡らせてありました。
「乗り越えようぜ」と仲間の誰かが「ガシーン、ガシーン」と柵を乗り越えたのでみんなそれに続きました。
柵を乗り越えた瞬間…!体中の毛穴がブワッと鳥肌が立ちました。
滝の傍だから冷えたのかな?くらいに思っていました。
「おい!コレ見ろよ!」
友人のKがそとば(←お墓とかに立て掛けてある習字で何か書いてある木の板)を発見しました。
落ち葉と土の地面にそとばが1本突き刺さって、何か意味ありげな感じでした。
Kは何を思ったかそのそとばを掴み、グリグリと地面の土がえぐれるくらいに動かしたので、「おい!そりゃマズいって!ヤバいよ!」と反射的に叫びました。
それから何事もなく車までもどり、くだらない話をしながら各人の家までそれぞれ帰りました。
…数日後、Kから電話をもらいました。
「やばい。体がなんかチョーダルい。」
電話越しの声からして、いつも明るくてハイテンションな彼の声が疲弊しきって聞こえたので、すぐ、Kの家に行ってみました。
Kの顔はやつれて、目の下にはクマができていました。
「どしたい?連日連夜変な場所行ったからなんかに憑かれたか(笑)」
と冗談混じりに聞いても表情が暗いままだったので、「何があった?」
と聞いてみた。
Kの話では夜「パシン、パシン!」と天井の辺りから電気の放電のような音と、部屋のドアが勢いよく、「バターン!」と閉まる音に悩まされているという。
「マジか。大変だな。」
と話に相づちを打っていると、2階のドアが「バッターン!」と勢い良く閉まった。
話はKの家の1階の掘りごたつでしていて、Kの家族はその時、いない。
あまりにデカいドアの閉まる音に2人とも無言になっていると…
「チ、ブーン…」
と急に掘りごたつの向かいにあるテレビに電源が入った。
リモコンはこたつの上…。
次の日、霊感の強い友達をKの家に呼んで、Kの部屋にあがってもらった。
するとそいつは部屋から出て「いるよ、なんか。部屋の隅に若い女の人、髪の毛は長くて、ちょうど体育座りみたいなかっこうしてうなだれてる。ヒザと髪の毛の間からこっち睨んでる」
「服装は着物か!?」
と私が聞いたが、
「いいや、わりと最近っぽい感じ」
と返された。
『おいらん渕』と言えば昔、昔に遊女がたくさん死んだ場所として有名だが、その場所に女の人を連れていくと気が狂っただとか遊女の霊に引き込まれて死んだとか。
あの日、男だけのグループじゃなかったとしたらどうなっただろう、、、
※最後に一言、、、
肝試しは場所によっては本当にヤバい場所があるということ。憑かれたら剥がれにくいこともあります。気を付けてください。
あと、深夜やると近所の人に通報される。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話