私は色々と幼少からおかしなモノを見てきました。
北海道の下〇町に親戚のおじちゃんとおばちゃんが住んでいます。
小学6年の夏休みに1週間ほど滞在した時の事…
近くに大きな川が流れていて、私はそこで遊んでいました。
姉と私はアメンボを捕まえたり、川魚を網で追いかけ…夕方まで夢中で遊びました。
幅が5m以上もある川の向こう岸から視線を感じました。
姉は私より早く気付いたらしく、水面を睨みつけています。
姉の視線を辿ると…川から何かが出ていました。
子供の膝まで位しかない川の水面に…びしょ濡れで紫っぽい色をした女の人の顔…!!
目から上だけを出して、私達をジーっと見ています。
どんなにじっくり見ても、女の目から下は見えませんでした。
姉は私の手首を掴み、
「あいつ!引っ張る気だよ」
って怒って言うと、川から私を連れだしました。
相変わらず女は見ています。
陸に上がり、姉は水際のギリギリの所でずっと女を睨み続けていました。
少しすると一瞬だけ煙みたいな白いモヤが出て…
女は消えました。
あんなに怖かった姉は普段通りの優しい姉に戻り、2人で家に戻りました。
大人になってから、その話を姉にした時
「あそこで多分溺れた子供いるけど…全部あいつのせいだ…」
って悔しそうな悲しそうな複雑な顔をしていました。
姉には、あの川で引き込まれた子供も何人か見えていたそうです。
怖い話投稿:ホラーテラー 坂道さん
作者怖話