短編2
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こだまみたいな…

俺の幼馴染み(以下Y)の話。

Yは小さいころから俗に言う「霊感」というものが人一倍強くて、そのおかげで俺もちょくちょく怖い体験をしている

彼女が中1の時。

深夜2時ごろ。

その日は熱帯夜で非常に寝苦しかったために、目が覚めてしまったそうだ。

喉も渇いていたので一旦キッチンに水を飲みに行った。

その後、二階の自室に戻ろうと階段に向かったとき、何か小さいものが階段の中腹に体育座りしているのが見えた。

人の形をした真っ黒い「何か」が。

座った状態で50cmほどの大きさだったとのこと。

小さい時から変なものをたくさん見ているとは言え、流石に薄暗い電気の明かりの中で佇むそれの横を通って部屋に行くのは躊躇された。

しばらくどうしようか悩んでいると、そいつは顔を傾けはじめた。

ほぼ水平にまで傾けると、次の瞬間にもとの体勢に戻る。

もののけ姫に出てきた「こだま」の動きをイメージしてほしい。

その動きを何度も繰り返しているそいつを見ているとYを頭痛を襲いはじめた。

耐えられなくなってすぐ横にある両親の寝室へ飛び込んだ。

勿論両親は急に飛び込んできた驚いていたが、本当のことを言ってもどうせ信じてくれないので「屋根で猫がうるさいから」と適当なことを言って、その日は両親の寝室で寝たらしい。

それからはその「こだまのような奴」の姿は見ていないそうだ。

そいつが正体も何故Yの元に現れたのかも不明。

怖い話投稿:ホラーテラー ピラフさん  

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