その日はバイトが長引き、帰宅が夜2時になってしまった。
心配して迎えに来てくれた姉の車で帰る。
家に着いたがあまりにも疲れていたので、車の中で就寝。
姉はあきれて車のキーを私に預け先に玄関に入っていった。
お互い、この辺は田舎で治安も良いし、駐車場は家のすぐ前だからと安心していたのだ。
どれくらい眠っていただろう?
窮屈さと肌寒さで起きて「そろそろ家の中へ…」と目を開ける。
そのとき、一気に鳥肌が立ち「ヒッ」と小さく息を吸い込んだ。
窓に手形がベタベタと付いていたのだ。
誰が? いつ来た? 寝てる私をずっと見てたの?
分かんない!
姉は綺麗好きだから手形はありえない、絶対に違う。
震えが止まらなくて携帯で姉を呼び駐車場まで来てもらった。
車から出るのも怖かったから。
「明日警察に行こう」
車の鍵を閉めて姉が言った。
「夜も遅いから近所の目もあるしね…。届けは私が出すから、あんたはついてこなくていいよ。さ、早く家に入りなさい!」
急に強くなった口調に違和感を覚える。
ふと振り向くと、運転席のドアのすぐ下のアスファルトが濡れて街灯に照らされていた。
オチは読みたい人がいれば今度。
怖い話投稿:ホラーテラー akiさん
作者怖話