私は当時、建築資材販売の会社に勤め、その日はお客様からの注文で、お寺の改修工事の現場に配達に行った時にお客様から聞いたお話、始めたいと思います。
約2年前の事です。朝8時、お寺の本堂の改修工事を行っていた時、
?「あぁ あぁぁア―」
と女の人の叫び声がしたそうです。
声のする方を屋根上から見てみたら…
(本堂の周りは足場が組んであり、雨防止の仮屋根があり雨が当たらない様に囲まれている感じです)
本堂の数メートル離れた左隣りに鐘があるのですが、鐘の下で火だるまの人が身体をバタバタともがき喘ぎ、「この国は終わりだ~あぁ~」と叫んでいたそうです。
声で異変に気付いた住職の奥さんがすぐやってきて火を消したそうですが、時すでに遅し…即死だったそうです。
その3時間後に私は現場に行きました。
私「お世話様です~。」
親方が降りて来た。
親「お~わりぃ。ありがとな。そこ置いてって。」
私「はい!わかりました。……何か焦げ臭いですけど、火事で建物燃えちゃったんですか?」
親「いいや、ちげぇ~よ!今朝そこで婆さんが自分に火ぃつけて死んだんだ!!俺達も目撃してよ~工事が終わるまで2ヵ月かかるってのに参ったなぁ…嘘だと思うならそこだから見てみれ!」
私「えっ?は、はい見てきます…」
気になり現場を見に行きました。
立入禁止のテープに人型に描かれたチョーク…黒い影の様な人跡がありました。
数時間前の出来事だったのだと思うと生々しかった…
(見に行くべきではなかったですよね。すいません)
話しによると、お婆さんは死ぬ1週間前から、人が変わった様にブツブツ独り言を言いながら飲まず食わず、多分寝ていなかったのではないか…(奥さんが言っていたとか)
鐘の下に行き、夜な夜な儀式の様な事を行っていたそうです。
その話しを聞き、お婆さんが最後に言った一言が頭によぎりました。
「この国は終わりだ」
何か関係があったのでしょうか…
怖かったです
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話