高校時代、ある友人の体験から「霊を撃退する方法は霊をドン引きさせること」だと悟った私が、それを実践してみた話。
大学時代、私は京都に住んでいた。
ある日の夜中、突然男友達のNにドライブに誘われた。
メンバーは私、N、女友達、そして後輩男子2人の計5人。
車に乗り込み目的地を聞くと、かなり有名な神社(誰でも一度は聞いたことがあるであろう名前だが、一応伏せておく)とのこと。
なんでも、自称・霊感のある友人T君が「あそこはヤバいのがいっぱいいる」と言っていたそうなのだが、その神社にまつわる心霊話など京都生まれ京都育ちのNでも聞いたことがない。
そこで、奴の霊感が本当かどうか確かめに行くという趣旨らしい。
T君も誘ったが断固拒否&必死で止められたらしい。
それでも行くというNに対し、T君は呆れたように「俺、止めたからな。なんかあっても知らんで」とまで言ったそうだ。
その話を聞いたビビりの私、涙目。
頼むから家に帰してくれと懇願するも華麗にスルーされ、ついに神社に到着。
昼間は観光客が観て回れる庭園(?)の入口に車を停める。
しかし、如何せん怖い。
そこで我ら先輩陣は後輩2人に「先に行って見てこい」と命令を与えた。
そこまで広い庭園ではないので、15分もすりゃ戻ってくるだろ、と
ビビりつつ庭園の中へ入っていく後輩たちの背中を見送り、私たちは車内で待つことにした。
下らない話に華を咲かせ暫くが経ち、そしてふいに気づいた。
遅すぎる…
後輩たちが出発してからもう1時間は経っていた。
これはヤバいぞ、と焦った我々は後輩たちを迎えに行くことにした。
庭園はぐるっと一周する作りになっていたので、後輩たちと反対方向に回っていこう、ということになった。
しかし怖い。
空間すべてが心霊的なものにさえ感じる。
そこで私は、霊をドン引きさせることにした。
友人たちに「下ネタ合戦しようぜ!」と持ち掛けたのだ。
最初は怪訝な表情だった2人だが、話しているうちにだんだんとノッてきて「有名なバラード曲を下ネタに替え歌合戦」など、盛大に下らない話をし続けた。
そうして歩いているうちに、後輩に会わないまま一周回ってしまい、車付近まで来てしまった。
すいません続きます…
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名MAXさん
作者怖話