だいたいこんなんだったなぁー、あれこうだっけ?まぁいいや!
という部分が多々あるので創作として読んでください。
なんか本題の前からすみません。
海へ行った時のお話、
俺、友達のA、Bで海へ自転車で行くこととなった。
泳ぐつもりではなかった。
中学生まっさかりだった当時、俺たちはなぜか雨の日の海=かっこいい
と勝手に思い込んでいたらしい。
夏休みの序盤、空が梅雨の事もあったからであろう灰色の日、朝、突然、
Bが連絡網のようにAと俺に電話をかけた。
俺のところに
「今からAも呼ぶけど、鉛色の海へ自転車で行こうぜ!どうせ暇だろ?」
俺はOKした。
Aも行くことにしたらしく、ある健康ランドの前に集合することとなった。
朝8時ごろだったと思う。
夏休みは基本12時過ぎ起き、昼飯=朝飯の俺は眠い目を擦りながら集合場所まで自転車
を走らせた。
ポツポツ・・小雨だが降ってきた。
しまった!
かっぱも傘もない!
集合場所にはAとBが既に待っていた。
AとBも雨具を持ってきておらず、なぜかAはペンと手帳を持ってきていた。
ポエムを書くらしい。
俺はなぜかホッとした。
もし途中でどしゃぶりが来たらと思うとゾッとしたが・・
当時はまだ甘く傘差し運転で警察が注意する程度だったのでコンビニかどこかで
ビニール傘を買うか3人で悩んだが、濡れても明日も明後日も休みだし良くね?って
事で結局、雨具なしで海へ向かうこととなった。
ここから海へは自転車で急いでも3時間くらいはかかる・・
Aは、のんびり行けばいいさ!と呑気な事を言っていた。
車通りの多い道は通行人の邪魔にならないよう1列になったりした。
以前、先生に「苦情があったら学校へ来て説教だ!」と脅されたからだ。
なるべく人通りの少ない広い道を選び、3列になって、他愛もない話をだらだら話ながら
海へ向かっていった。
気がつくと小雨も止んでいた。
そして30分・・1時間・・2時間・・とだらだらと・・
-省略-
海が見えた!
なんという達成感・・潮風が気持い。
海の横にあった自転車置き場に自転車を置いて、海へ向かって走り出した。
すると、おっさんが来て
「危ないぞ!波が強い!今日はお家に帰ってゲームでもしていなさい」
と注意された。
俺の中ではこれが最高の恐怖だった。
5分くらい3人で話し合った結果、となりの山へ登ろう!とBが言い出した。
せっかく来たんだしって事で、海の隣の低い山にこっそり入って歩き始めた。
獣道のようなひっそりとした道をこえると砂浜に出た。
ラッキー!と思い俺たちは砂浜に走りだした。
不思議と人は周りにいなく静かで強かった風もないように感じられた。
その砂浜には俺たち3人だけだった。
その時、Aが砂浜の先を指さした。
俺とBもAの指の先にくぎ付けとなった。
「コツ・・コツコツ・・コツ・・コツコツ・・」
そんな音を立てながら、高さ1Mもないくらいの白い布をかぶった何かが
遠くだったがゆっくりとこちらへ近づいてきた。
当時、怖いもの知らずだと勝手に思い込んでいたのだろう、3人であれは何かと
予想しながらそれが近づいてくるのを待っていた。
その時、Aが今度は海の方を見て驚いた。
「おい!海の向こうにもあいつと同じようなのがいるぞ!」
たしかに、布をかぶった何かが海の上で浮かんでうねうねと動いていた。
さすがに俺たちは恐ろしくなってきた。
Aは持ってきた手帳にその物体を急いで書いていた。
・・・・・!
振り向いたら砂浜の方から来た物体がかなり近くまで来ていた!
もう4~5Mくらい先だ!
Bは俺とAの手を引っ張って、もと来た道に走り始めた!
おかしい!?
どれだけ走っても入口にたどりつかない!
道を間違えたのだろうか?
例の物体は突然、足は速くなり追ってくる!
物体が妙に高い声で話しかけてくる。
「なんでにげるのだ?私だよ、私」
「取って食うわけでもないのに」
ただ道を間違えていただけだったようだ。
どうにか通りにでた俺たちは急いで自転車置き場へ向かい、自転車に乗り、
帰り道を走った!
怖くて山と海の方が見れなかった。
「くそっ!なんで山にトンネルがあるんだよ!?それも通り道に!」
「山に失礼だろ!」
「バカ!トンネルないと交易に苦しむだろうがっ!」
都合のいい愚痴を叫びながら必死で走った。
だいぶ走った・・とりあえずコンビニの駐車場で一息つくことにした。
Aは描いた物体の絵を俺とBに見せようとして「うわぁぁ!」と声を上げ、手帳を
投げ、泣き始めた。
俺とBは「おいおい、もう脅威は去ったんだ。ドッキリは、なしだぜ!」
と言って、地面に落ちた手帳を拾ってページをめくって「ひっ」と小声を上げた。
ページ・・ページというページに「くぁて様 くぁて様 ・・様・・様・・様・・」と
意味不明なことが殴り書きされていた。
「おいおいA!ドッキリ・・なんだろ?」
Aは必死に首を横に振った。
「オレの持ってきたペンと線の太さがちがうっ!」
とりあえずコンビニの前の燃えるごみに捨て、
「帰り、気を紛らわすためゲーセンでもよろうぜ!」
とか言って帰路についた。
(Aはでかいピカ○ュウのぬいぐるみをとって持ち帰るのに困ってた。)
その後、卒業する年の連休に「気になる」ということで3人でAの親に車に乗せてもらい
その砂浜へ行くことにした。
一種のトラウマになったAは畑に植えてある白菜が怖くて凝視できなくなったという。
たしかに遠目で見るとあれに似ている。
そういえばAは「あれは化けものじゃない恐らく野菜が化けた何かだ!」
と思いこもうとしていた。
毎回「化けものじゃねーか!」とBが言って、場が和んで会話が別のものに変るのだが。
実は俺も怖がっていて、風で白菜が転がってきただけだ!と思いこもうとしていた。
またはどっかのおばちゃんが雨除けのため布をかぶって貝をかがんで拾っていたと
考えていた頃もあった。
Aの親は「となりの喫茶店でコーヒー飲んでるから、3人で気がすむまで懐かしんでこい!」
と言って俺たちをおくりだした。
こっそり入った山の入口のあたりはどうやら工事をしているらしく通してもらえなかった。
引き返し、このあたりに住んでいる人に聞いてみようということで、歩いていたそれっぽい
おじさんに聞いてみた。
「んなもん知るか!・・いやごめん、知らない。」
とか言って走って行った。
結局何か分からず、喫茶店でAの親に会い、チーズケーキを食べて帰った。
その後、Bからすごい久々に電話があった。
まさか・・あの事がわかったのかな・・?
俺は受話器の向こうから聞こえるBの話に耳を傾けた。
息を呑んだ・・ゴクリ・・
「崖の上の○ニョ事件と命名しよう。」
有名なアニメ映画のCMを見て、タイトルをそのままとったようだ。
これも連絡網のようにAにも伝えたのだろう。
そして・・後日談のような感じだが、その地方で一部の人たちが知っている
伝承?のようなもので、こんなものを地元のおばちゃんにAの親が聞いたそうだ。
むかし、何カ月も海が荒れた年があったそうだ、
海の隣には小さな家があり、そこには仲の良い母親と少女と子猫が住んでいた。
しかし、母親の方が病気で寝たきりとなってしまった。
少女は死ぬほど働いた。
自分の身を売って金を稼ごうとさえしたくらいだ。
子猫の方も状況を察したのかなぜか少ない自分の分の食べ物を食べず親の方を見て
ニャアニャアと鳴いていたという。
しかし、努力は虚しく母親はもう声も枯れ、死の寸前を悟ったそうだ。
母親は少女にそれを告げ、「死ぬ前に、おいしい貝が食べたい・・」
と言った。
少女は海へ向かった。
海は荒れていた。
「おかあさーーーん!」
少女は海に飛び込んだ後、帰ってこなかった。
母親も少女を待ったまま亡くなってしまった。
その後、子猫は海の向こうを見続けていた。
豪雨の日も大荒れの日も痩せて骨と皮だけになってもずっと見続けていた。
海の荒れがおさまり、人々は海へ船を出し始めた。
子猫はまだ海を見ていた。
船に乗って人々は陸地に手ぬぐいを振って合図した。
「もう大丈夫そうだ!漁にでられる!」
陸地の仲間たちも船に向かって持っていた手ぬぐいを振り、合図を返した。
いつしか子猫がそれを真似したのか、そうすれば少女が帰ってくると思ったのか
布をかぶって砂浜をうろつくようになったそうだ。
それから一種の名物にもなったらしく近隣の村から見物客が少ないがやってきて
少しは儲かったらしい。
その後、子猫は見かけられなくなった。
しばらくして、別の海岸で布をかぶった子猫の死体が発見されたそうだが・・
村の人々は、少女が荒れた海に行くのを止めなかったのは実は、海の荒れをおさめる
ための生贄代わりになるかもしれない・・・と一部の人々が考えて行かせたことを後悔
したという。
その母親と少女と子猫は天国で楽しく一緒過ごせているといいな・・・。
誰が記録を残したか知らんが・・
信じるかはあなた次第的な話になったが、Aが無事でよかった!
解決していないし、意味のわからない話ですみません。
以上です。
読んでいただいてありがとうございました。
怖い話投稿:ホラーテラー ムームームーさん
作者怖話