調子に乗ってまた投稿してしまいました。
日常でこんな過去を話しても誰も相手にしてくれないので・・・
許してください。
恐らく私が体験したとても数少ないそのような経験の中で一番、意味不明だった。
高校の頃に、友達とキャンプへ行った、アウトドアの会みたいなので知り合った友達も
混じっている。(俺、友達A~Cとします。)
東北の方だ。
バス~電車~タクシー~バス~~徒歩~の具合で数時間かかって目的の山へ到着・・。
もともとは「キャンプ場が目的の山にきっとあるだろう!」という考えのもと計画した
キャンプであった。
キャンプ場がなかったらどうしよう・・・
まぁそこら辺でテント張ればいいか・・・
と考えたが、その山のふもとにある町のおばちゃんの話では有料だがあるとのこと
だった。
よかった!しかし有料か・・
その有料キャンプ場へは個人タクシーを降りて走って20分ほどで到着した。
Aが「電車とバスに長時間乗って、足が変な感じがするから走ろうぜ!」
と言ったので、Aが先頭で地図を持って、俺たちは走った。
(10分ほどで、疲れて徒歩になりました。)
季節は夏でセミが鳴き、日差しが強く、木々も濃い緑に染まり、深く青い空だった。
歩くと、足元の草の間から小さな虫の群れが隣の木や茂みへ向かって飛んで行った。
途中、いくつか石碑のようなものがあり、触ると冷たくて気持いだろうな、と
手をかけた。
青くメタリックなしっぽのトカゲがいて、綺麗だな、ヘビメタだな、とか思った。
(この後、調べたらニホントカゲの子供だったと判明しました。)
そしてその有料キャンプ場を案内する小さな錆びた看板を見つけた。
看板にはこう書かれていた。
{ ○○園→ 管理本部へお問い合わせください・・ナントカカントカ・・・ }
「まさか予約制じゃあるまいな!?」
こう俺は叫んだ。
シンクロニシティというのだろうか・・Bとセリフがハモッた。
その時、木々の中から、紺色のシャツ赤いズボンのおじさんが現れた。
そして俺たちを見てこう言った。
おじさん「ここより絶対、もっと上の所の方がいいからさ!そこへの地図を書いてやるよ。
それにそこは無料だし、きっと気に入るから・・・」
そして少し眉をよせて、また言った。
おじさん「はやく紙をよこせ!地図を書いてやる!」
俺は「強制かよ!」と思った。
おそらくA~Cも同じようなことを心の中で叫んでいただろう。
Cがリュックから古びたメモ用紙を出した。
何年も前からリュックのあまり使わない小さなポケットに入ったままだったらしい。
出すのがめんどくさかったから前使った時からいれっぱなしだったそうだ。
おじさんはペンを取り出し、その紙に地図を描き始めた。
そのおじさんのペンはとても変わったデザインで赤と青の水玉模様だった。
その水玉模様の一つ一つに顔がかかれている。
おじさん「ほら、書き終わったよ。必ず行けよ!いいな!?」
そう言って、おじさんは森の中へ歩いて行った。
俺たちは一礼した。
B「なんか怖いな、肝試し気分で行ってみるか?」
また歩くのは嫌だったが、俺たちは地図を見て歩き始めた。
もう昼をまわっている・・・。
少し休憩してコンビニで買ったおにぎりを食べた。
途中、これ道か?という道もいくつかあった。
キャンプ場は山の中の開けた所にあり、俺たちだけだった。
いや、最初はそう思ったが、よく見まわすと奥の方に、青と赤のしましまの
丸い変わったテントが張られていた。
俺たちは、先客がいてすこしホッとした。
「やっぱりここで当たってたのか。」
「でもほかにも人がいて安心したな。」
「それにしてもあのテント、どこで買ったんだろう?」
「自家製じゃね?」
こんなような事をしゃべりながら、俺たちは自分たちのテントを組み立てた。
ペグを地面に設置し、ロープをつけ・・・それと金属の棒みたいなのを繋いだり・・
まぁ、とにかくテントの組み立てがおわった。
もう後半はみんな好きなことをそれぞれ勝手にしゃべりながら組み立ててた。
B「・・・っていうかもう夜じゃん!」
C「夜飯、食べたらそこら辺、探険しようぜ!」
夜飯は、おさかなソーセージ1人6本だった。
だらだら会話しながら20分くらいで食べ終わり、
俺たちは、懐中電灯をそれぞれ持って歩き始めた。
テントの灯り(蛍光灯ランタン)はつけたままにしておいた。
月がでていて思った以上に明るく、セミがまだ鳴いていた。
生温い風が吹く。
時々、どこかの岩に滴る水の音が聞こえた。
「神社?寺?・・・」
階段があった、俺たちは肝試し気分全快でワクワクしていたので小走りでその階段を
のぼった。
懐中電灯と月明かりに照らされ、その神社か寺の壁の一部がキラリと光った。
よく見ると、剣を象った平たい金属のようであった。
(後々、調べたのだが、鉄の剣形をおさめて祈願するという風習があったそうだ。
ちなみにヤ○オクとかにも骨董品として時々出品されてるらしい。)
その剣形が5~6本、壁にかかっており、様々な形をしていた。
その時、声が俺たちを呼んだ。
声「降りてこーい!ふふふ、降りてこーい!」
どうやらのぼってきた階段の下の方からだ・・!
俺たちは懐中電灯を消し、かがんで階段の下を見た。
緑色に何かが光っている・・・ランタンだ!
そのランタンの緑の光で誰かがわかった。
俺たちに無料キャンプ場を教えてくれたあのおじさんだ。
しばらく俺たちは黙りこみ、動かなかった。
なぜか逮捕されると思ったからだ。
おじさん「あれ?いなかったのかな?でも灯りが見えたんだけどなぁぁ?」
例のおじさんは疑問形でそう叫んでいた。
おじさん「行ってみるかぁぁ?」
また疑問形でそう叫ぶとおじさんは階段をのぼりはじめた。
・・・はやい!
一歩で6段は飛ばしている!
このままでは捕まる!
俺たちは、その寺か神社の縁の下に潜り込んだ。
おじさんは緑色の光であたりを照らしながら「ららら・・らららぁ~」となにか
歌いながら辺りを一周し始めた。
俺の額と腕に冷たい汗が噴き出た。
唾を呑む音が聞こえてしまうのではないか?
とにかく緊張していた。
おじさんはあきらめたようで階段を下りて戻って行った。
俺たちは、しばらくの間、うごかないでいた。
B「やばいな、あれは。」
C「ああ、食われるかもな(笑)」
A「それにしてもどこであんな服買ったんだよ?」
探しに来たおじさんは奇妙な服を着ていた。
前からはパっと見、普通だ。
しかし背中に大きな丸い円盤がついておりその中心に、おかめを怒らせたような顔が
書かれていた。
書かれていたというより浮き彫りにされていた。
月明かりとおじさんのランタンの光(若干逆光であったが・・)ではっきりと見えた。
1時間くらいたった・・・
俺たちは縁の下から出て、「見つからずにすみました、ありがとうございます。」と
その神社か寺に手を合わせた。
帰り道は、おじさんが待ち伏せしていないか・・と慎重に進んだ。
途中、若干迷って焦った。
でもどうにかテントの所へたどり着いた。
・・・あれ?
俺たちのテントのすぐ真横にもう1つテントが隣接する形で立っていた。
あの俺たちをホッとさせた変わったデザインのテントが移動してきていたのだ。
そのテントからは緑の光が透けて見えた。
俺は焦った。
でもそれと同時にすごくわくわくしていた。
A「くそっ!まさかこうなるとはなっ!今夜は森の中で寝るか?」
B「妖精が出てきて、新しいテントを用意してくれないかな?」
C「あのおじさんが妖精じゃね?」
と呑気な会話をしていると、おじさんがテントから出てきた!
俺たちは木の陰に隠れた。
おじさんは森の中に入って行った。
おじさん「さ、王国へ戻るか。」
結構、でかい声だ。これは呼び出そうとしているのか・・?罠なのか?
だが、その「王国」という言葉を聞いて俺たちは何を考えたのか、おじさんの後を
つけることとなった。
気になったのだろう。
暗い道をどんどん進んでいく・・・
カサカサ・・ジージー!・・セミが何匹か飛んで行くのが見えた。
古い石碑が横に陳列している狭い道もあった。
昼だと神秘的に見えたかもしれないが夜見たので不気味な感じがした・・。
見つからないように隠れながら進んだ。
おじさんの緑色のランタンがユラユラと人魂のように見えた。
「本当はおじさん、俺たちに気が付いているのでは?」という不安もあった。
森の中なので隠れやすいが坂道もあったので不安定な体制で木の陰に隠れる
こともあった。
その時・・・、
おじさんの足が止まった。
巨大なとんがり帽子・・?
その前でおじさんが立っている・・。
建物のようだ。
電波塔か何かだろうか?
月明かりとおじさんのランタンで照らされていたので正確な色は不明だが、
オレンジ色と黄色の水玉模様の円錐の形をした建物だった。
そんなに大きくない。
横幅5~6m、高さも5~6Mくらいかな?
正面からしか見ていないが、青い扉があり、窓はなかった。
おじさんは中に入って行った。
前このホームページに投稿させていただいた話だが、
俺は過去、動く布を見て、そういう意味不明なものに若干トラウマなので
心の中ではびびりまくっていた。
でも好奇心はあった。
A~Cの心は90%は好奇心だろう。
A「入ってみるか?」
B「どうせテントへ戻っても、捕まりそうだからな。
ノックしてみようぜ?」
とBがゆっくり扉の前に近付きノックした。
そしてすばやくBは俺たちが隠れて見ている木の陰に走ってきた。
さすがB!彼は小学生のころ、ピンポンダッシュ連続10軒抜きをして
訴えられ、先生に怒られたという伝説を自分で何度も語る男だ!
・・・数分、見ているものの扉に反応はない。
C「入ってみようぜ!
もし誰かに見つかっても、ピクニック用の公衆トイレだと思ったとか
適当に言い訳を言えばいいさ!」
俺たちは扉の前に立った。
鍵がかかっているかもという不安はあったが扉は軽く開いた。
ギギギ・・開く扉が地面に擦れて鳴る音に俺は少しびくっとした・・。
外からは小さな建物に見えても、中は意外と広く感じられ、床は体育館のような感じで
ツルツルしておりレモン色、天井は丸いドームの中にいるような形状をしており薄い青
い色をしていた。
建物内は全体的に明るい・・。
しかし灯りが見当たらない・・。
いや、中央に球状の物体がある。
あれが部屋全体に灯りを灯しているに違いない・・。
中央にあるそれは高さ30cmくらいの物体で、ゆっくり回転しており、その物体には、
おじさんの服の背中にあった顔と同じ顔が浮き彫りになっていた。
(型を使ってプレスしたものだと思う)
そういえばおじさんが地図を書いてくれた時、持っていたペンの模様の顔にも似てるな・・
と俺は思った。
おじさんの姿はどこにもなかった。
Aが「触れてみようぜ!」と言ってその物体にゆっくりと触れた。
A「あっつっ!こいつ、熱いぞ!ちくしょう!」
俺も触れてみた。
お湯に直で触れたみたいに熱く、手がほんのり赤くなった。
一瞬で手を離したのでどんな感触かはわからなかったが、液体に触れた
ような感覚であった気がする。
その時、でかい声が鳴り響いた!
でかい声「僕はひょっけろさん!!きみたちぃ!!愉快だよなぁー!!!」
反響してそのでかい声は何度もこだまする・・・!
俺たちは、逃げだした。
途中何回か転んで肘を擦りむいた。
基本的にテントからここまで一本道だったので細い道で分かりにくいが
スムーズに逃げる事が出来た。
その夜は一睡もせず、いや眠れなかった。
恐怖と蚊にさされてかゆかったのもあった。
次の日の昼、眠いなぁとか言いながらこっそりと自分たちがテントを張った場所へ
戻った。
まだテントはおじさんの変わったテントと隣接したままだ。
急いで自分たちのテントだけ片づけ、最初、向かった有料キャンプ場へ走った。
そこでは、十分空いているという事で、予約なしでテントを張る事が出来た。
例のおじさんは怖かったが、その後は登山をしたり、カレー作ったりと楽しく
キャンプができた。
その後、宗教か何かの施設だな・・それか狐か狸の仕業じゃね?という事で俺たちの中で
納得した。
あの怪しい建物で聞いたでかい声は、「僕はひょっけろさん~」と言っていたが
聞き間違えもあるかもしれないので本当にそう言っていたのかはわからない。
それにしても逃げてばかりだったな・・・。
でもおじさんを追ったりする時は本当にわくわくして血が騒いだ。
やったことないからわからないですがサバイバルゲームやってる時ってこんな
気分なのかな?
これでおしまいです。
意味のわからない所もあると思いますが、読んでいただきありがとうございます。
場所忘れたので有料キャンプ場の方ですら今ではたどり着けるかわからないけど・・
大型連休でもあって暇だったらまたそこへ今度は1人で行ってみようと思います。
怖い話投稿:ホラーテラー ムームームーさん
作者怖話