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中編3
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人運様と集団

昭和50年くらいのお話・・・

山奥の田舎の村・・

ある風習があるんだ。

すごく昔から・・というわけじゃなく、比較的最近(っといっても幕末~明治頃かな?)

からあるものなんだ。

それは「人運様」と呼ばれる木彫りの人形が入った箱を、村の中でまわすんだ。

例えば、ある3年はこの家で保管、そして3年後次の家にまわし、また3年保管、

そしてまた3年たったら次の家にまわす・・・

次第に「人運様」がまわる家は少なくなり、最近じゃ村の中で6つのグループに

分かれ、1つのグループの中で3年保管という具合でかなり省略された。

「じんうんさま」と呼ぶのか、「ひとはこびさま」と呼ぶのか、人によって呼び方

は違うけど私と友達たちは「汚い箱」または「汚い人形」と呼んでいた。

汚いがつけばだいたい「人運様」の事だった。

罰あたりだなぁ・・。

・・でこの「人運様」はすべてのグループを一周し終えると、その年の大晦日の年明け

30分程前に村の偉いさんが回収し、村の極端にある洋館へ運ぶんだ。

洋館で何かしらの「儀式」をして年明けに始めに管理する家へ持って行くんだ。

でその「儀式」というのが内容が不明で、誰に聞いても明かしてくれない。

しかもその「人運様」を運んだりする「偉いさん」というのが村長とかじゃなく

別の独立したような団体のようなんだ。

だから村長クラスのまとめ役ももしかしたらくわしくは知らないんじゃないかな?

私とFとGは悪ガキでその「儀式」が気になって仕方がなかった。

ちょうごこの年はその「儀式」がおこなわれる年である。

大晦日に親には、友達とカウントダウンを楽しむと言い訳して、集合場所の防火水槽前

に3人で集まった。

23時頃、10分回った頃に「偉いさん」と思われる集団が洋館の中に入って行った。

洋館はレンガ造りの壁に囲まれ、敷地内に入るための鉄の門が一か所ある。

その鉄の門の下には子供なら入れるようなスペースがあり私たちは容易に敷地内に

侵入することが可能だった。

集団は敷地内に入った後洋館本体の入口と思われる扉に入らずそのまま壁に沿って

歩き始めた。

その先にはけん玉を逆様にしたような銅像がありその後ろに消えていった。

慎重に私たちはその銅像の所まで近づいた。

銅像の裏に鏡仕様になった高さ20センチ程の立方体が地面に設置されており、

軽く押すと立方体の下に地下へ続くはしごが現れた。

さすがにこの先は一本道だからバレるのではないか!?

挟み撃ちにされたらおしまいだ!

・・とか思い、私たちは考えた。

しかし、もう23時30分をまわっており儀式が始まっている時間だ。

F「行こう!」

地下に人が来たとき隠れる場所があるだろうと勝手に予測し、はしごをおりる

事にした。

地下は8つに道が分岐しており、そのうちの一つ、右から2つめの道の先に

灯りが見えた。

ゆっくりと私たちは近づいた。

決して広くないが開けた部屋が見えた。

ゆっくりと壁沿いに沿って歩き、壁に背中をぴったりとくっつけその部屋を

覗き込んだ。

G、私、Fの順で並んで壁にはりついていたので、見にくかったが、部屋を

見る事が出来た。

部屋の壁という壁に火が灯されたしょくだいが無数についていて、

部屋の中央に巨大な細長い金色の砂時計が天井から吊るされており、砂時計の中に

あの「人運様」が箱から出された状態(木彫りの人形)で入っていた。

その木彫りの人形の頭から下はもう砂で埋まっていた。

砂はピンクっぽい色をしていた。

更にその砂時計の向こうには隠れて半分しか見えなかったけど、メルヘンな顔

のでかい太陽が見えた。

偉いさんと思われる人たちはあぐらをかいて砂時計の向こうに座って集まっている

ように見えた。

しばらく見ていると見えにくいメルヘン顔の太陽が突然光りはじめ、あぐらを

かいて座っていた集団のうちの1人が立ち上がり、意味のわからない事を言った。

「もっとじっくり人形をまわさないと力がたまらない」

「人々がこの人形に払う寿命を渋り始めた」

このような事を1人1人言い始め太陽に向かって手を挙げていた。

徐々に太陽の光が暗くなっていく・・

「誰だ!」

突然、声が鳴り響き、私たちを集団が見た!

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すみません・・もう眠くて頭が働かないので続きます。

読んでくれてありがとう。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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