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短編2
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海の旅館

昔ごきげんようである俳優がしていた実話をお話します。

その俳優さんは数年前の夏友達3人と集まって学生時代の昔話をしたりあのアイドルがかわいいだとかたわいもない話で盛り上がってたんだけど、その中で誰からともなく久しぶりに海に行くかって話になって、それで次の土曜日にその友達3人とドライブがてら海に行ってキャンプファイヤーをやろうって話になったらしいんです。

そして当日、その俳優さん朝からなんとなく気だるいような体に何かがまとわりついているような嫌~な感じがしてたらしいんですけどただの夏バテだろうと思って大して気にもかけずそのまま出かけたらしいんですね。

車で1時間くらい離れた海だったんで道中車を走らせながらワイワイやったりして朝のことは完全に忘れてしまっていたんです。

そして途中のコンビニで買い出しをすることになってビールやら花火やらを買ってレジに行くと、レジ打ちをしているおばさんが急に俳優さんの顔に自分の顔を近付け凝視しだしたんですよ。

俳優さんもあまりいい気分しなかったんで、「なんなんですか!?」って聞きました。

そしたらそのおばさん、「あんた、今日なんかおかしなことなかった??」って聞いてくるんです。

俳優さんもめんどくさかったので特に無かったって言ったんです。そしたらおばさん、今日これから先で何かおかしなことが起こったらとにかく知ってるお経でも何でもいいから唱えなさいってしつこく言ってくるんですよ。

その時はそんなに気にもせずに4人してまた同じように車を走らせて、海へ着いたらBBQや花火なんかをして楽しんで、2時頃にそろそろ疲れたからみんな旅館に戻って寝ようってことになってみんな部屋に戻っていったんです。

疲れもあってぐっすり寝ていたら急に体が重くいわゆる金縛りの状態になって俳優さん、「あぁ、このことだったのか…」って思いながら目を開けると、血まみれの男が自分の鼻先に付くかどうかのところに顔を寄せてニタ~って笑いかけてくるんです。さすがに俳優さん背筋がぞーっとして、南無阿弥陀仏だとか知ってるお経を唱えたんです。

するとその男…急に無表情になって「そんなんじゃ、効かないよ…。」って言ってきたんですね。そこで俳優さんは気を失ってしまったらしいんですけど次の日友達に聞いてみると寝ている間ずっとうめき声を上げていたらしいです。そしてその部屋の掛け軸の後ろを見てみるとびっしりお札が貼ってあったそうです。

怖い話投稿:ホラーテラー ひびきさん  

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