友人から聞いた話。
私の友人(岩田(仮名))は数年前、大学のスキーサークルに入っていた。
彼の所属するサークルでは、毎年1月に合宿を行っていた。
当然彼も参加予定でだったが、取っている授業のテストが、合宿一日目と重なってしまい、
岩田は一日送れて合宿に参加することになった。
午後2時。テストも終わり、岩田はふとサークルの仲間に電話してみた。
プルルルル・プルルルル
「もしもし?」
電話の向こうから、仲間たちの騒がしい声が聞こる。
「もしもし佐藤(仮名)、岩田だけど。今どのへんにいるの」
「あぁ、お疲れ。そろそろかな。もうちょいで高速おりるから、あっ!」
突然電話が切れてしまったが、岩田は電池切れだと気にも留めなかった。
数時間後。
バイトが終わり家に帰る途中、佐藤たちは宿についているころだと思い、
岩田はまた携帯に電話した。
プルルルル・プルルルル
「私は死にましたので、電話に出ることは出来ません。ご用の方はピーと言う発信音の後にメッセージをお願いします」
生気の無い声だったのでハッとしたが、佐藤の悪い悪戯だと思い、メッセージを残した。
「ご冥福をお祈り申し上げます。明日私もそちらに向かいます、初日からとばし過ぎないように」
ガッシャーーーン!!!?
メッセージを残した瞬間、岩田の目の前に学習塾の看板が落ちてきた。
プルルルル・プルルルル
携帯がなっているが、呆けてしまい岩田は電話に出ることが出来ない。
「ただいま、電話に出ることが出来ません。ご用の方は、ピーと言う発信音の後にご用件を入れてください」
ピーッ
「・・・はやくこいよ・・・」
怖い話投稿:ホラーテラー 三日月キリンさん
作者怖話