(注意)食事しながら読まないでください
『寝ると牛になる』
ご飯食べてすぐ横になると親に言われませんでしたか?
この意味をみなさんは、こう解釈していると思います
食べて横になると牛のように太る…と
この言葉は日本にかつて実在したある村の悲惨な事件から生まれたのです
この村は山の斜面に連なる静かな山村でした
ある年、その村で日照りが続き飢饉が襲います
作物がとれず、栄養失調で村人達は次々に亡くなっていきました
この状況で人が考えること
すなわち、生きていく為に残された選択は
食料を確保すること
口減らし(くちべらし)といって、食べる人を減らすこと
村人達はその両方を実行しました
その方法とは
人を食べることです
生きるためとはいえ、もちろん殺して食べることは抵抗がありました
誰にも良心の呵責(かしゃく)があり、他の動物を食べることはできても、同じ村に住む人を食べることは簡単にできるものではありません
そこで考えました
今から食べるのは牛であって人間ではないと
無防備に寝ている村人を襲っては、牛の頭蓋骨をかぶせ、殺して食べました
同時に恐怖心に苛(さいな)まれます
いつ自分が襲われるか、わからない
食べたあとに、油断して寝ていると牛として襲われる
村人達はみんな、こう言うようになりました
『寝ると牛になる』と
現在、村は廃墟となっており、人は住んではいません
使用した牛の頭蓋骨と、それを奉納した神社はまだ存在します
本当にあった話なので、これを知ってからは、『寝たら牛になる』という言葉を軽々しく言わなくなりました
足るに感謝する
食べることができることに日々感謝しなければなりません
怖い話投稿:ホラーテラー ソウさん
作者怖話