これは、中学生の時に体験した恐ろしい出来事です。
今から15年前。
熊本県内にある植木とゆう町の近くに、幽霊が出る事で有名な『田○坂』とゆう場所があります。
田○坂は現在公園になっていて、戦争で亡くなった兵士を奉った慰霊碑などが建っていて、昼間は観光客で賑わいます。
しかし回りが暗くなると、人通りが途絶え昼間とは別の雰囲気になります。
私が中学3年の時です。
土曜の昼過ぎ友達4人で学校から帰宅している時、一つ上の先輩Aとバッタリ会って『田○坂の公園の遊歩道に有名な場所があっとたい!今日先輩の車で行くとばってんお前等も行ってみらん?』と…。
私と友達のB子は興味があったので、先輩の話にノリノリでした。
しかし一緒に話を聞いていたC君とDちゃんは、顔色が良くありません。
『どぎゃんしたと!』
『…………』
尋ねたけど、下を向いて黙ったまま。
先輩は『お前達…幽霊が怖かっだろ?』
先輩は友達を茶化します。
『怖い幽霊が出るて噂です。私は行きたくない!!』
Dちゃんがマジ顔で訴える。
『俺も行きたくにゃあ…!!』
C君も……。
『なんやぁ?ありゃ迷信ぞ?』
先輩は笑いながら言ってる。
『迷信?』
『そうばい?そっば確かめに行くだけぞ?』
しかし、C君とDちゃんは行くのを拒みました。
仕方が無いので、私とBちゃんだけ行く事にしました。
家で昼ご飯を食べたて、親に友達と会って宿題をすると言って夕飯はマックで食べる事にして夕方5時頃家を出ました。
そしてBちゃんと、先輩と待ち合わせをした駅に行きました。
駅に着いたら、先輩が手招きをしてます。
先輩の横には、普通車が停まっていて乗り込むと、先輩の先輩Eさんが運転席に乗ってました。
『やぁ…』
Eさんは軽く手を上げました。
私とBちゃんは軽く挨拶を交わして、車は植木方面に進み田○坂公園の駐車場到着。
まだ回りは明るい。
暗くなるまで待ちました。
夜7時過ぎ。
みんなで車を降りて、田○坂公園横の遊歩道に向かい歩き出しました。
先頭にEさん、続いて先輩、私、Bちゃん。
街頭などなく、Eさんが持つ大型懐中電灯が頼り。
歩いていると、突然Eさんが止まり『なんか前から来よる…』
Eさんが懐中電灯で前を照らし、目をこらしてよく見ると何かがこちらに向かって来てる。
!?!?!?!?!?!?
それは、上半身だけの落ち武者でした。
背中には槍が何本も刺さり、両腕を足代わりにもの凄いスピードでこちらに向かってきます。
私達は一目散に駐車場に向かって逃げました。
『…絶対後ろは振り向くな!!前だけ見て逃げろぉ!!』
Eさんが叫びます。
やっと駐車場に着き、急いで車に乗り込み、追って来た落ち武者を確認もせずに田○坂公園を後にしました。
帰りの車の中でEさんに、何故逃げてる時後ろを振り向くなって言ったのか尋ねたら、両腕で追ってくる落ち武者から逃げる時、振り向いたらずっと追いかけてくると言ってました。
前に後ろ振り向いた先輩が、落ち武者に捕まり引っ張られて消えたそうです。
後で先輩は見付かったそうなんですが、ノイローゼ気味で精神科に入院したとゆう事でした。
あの時は、マジで死を覚悟した位怖かったですね。
木々で覆われ昼間でも暗さがある田○坂公園。
今でも怖くて、昼間でさえ田○坂には行けません。
怖い話投稿:ホラーテラー 田原坂さん
作者怖話