学生の時に体験した話です。
夏休みに入り、友人3人とそれぞれの実家にもどるために車でS県に向かっていました。時間は外はまだ明るかったので夕方だったと思います。
貧乏学生なのでいつも下道で帰るのですが、4人でワリカンできるということでT高速道路にのり、やがてS県に入りました。
友人の車に入っていたCDは聞き飽きたので、助手席に乗っていた自分は途中でラジオに変えました。
車はトンネルを抜けてH名湖サービスエリアに近づいていました。
ラジオからはクラッシックの音楽が流れています。
後ろの2人は寝てるし、しゃべり疲れていたので、ちょうどいいかと思い、なんとなく聞いていました。
『た、たすけてくれーー』
突然ラジオから、男の押し殺した叫び声が。
運転した友人も聞こえたらしく、一瞬硬直し顔を見合わせます。
そして直後、道路の前方にタイヤのブレーキ痕(こん)が中央分離帯へ向かってハッキリと残っていました。
車のブレーキ痕だと2本残るはずなので、一本だったことから、バイクだと思います。
それが声と関係あるかは分かりませんが、二人は同じことを考えたらしく、
「おおおおぃぃぃ!」
同時に叫んでました。
取り乱している自分達に、寝ていた後ろの二人はびっくりして目が覚めたようですが。
寝ていた二人がうらやましかったです。
あの声は今だに耳に残っているんですから。
後ろで寝ていた二人の寝言だったというオチなら、よいのですが。よくTVで、事情があって出演者にモザイクかけたり声を変えるとき、男性の場合声を低く変えたりしますよね?あの声です。
わかる人はわかると思いますが、S県のT名高速、H名湖辺りです。
過去の霊体験は、以前投稿した『疾走する霊』と今回の声だけです。
くどい投稿はこれで終わりなので、ご安心くだされ。
ただ気になるのは、前回もそうだったのですが、投稿文章をうっている時、部屋のあちこちで
バシッ
パシッ
と音が聞こえます。
俗にいうラップ現象でなければよいのですが。
怖い話投稿:ホラーテラー ソウ(←クドイ)さん
作者怖話