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短編2
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恨まれた友人 その1

空気が変わる、張り詰める。さっきまで余裕の表情だったAがビビって電話してる。連絡先は恐らく実家。

しかもしきりとゴメン、ゴメンと俺に謝ってくる えーなんで謝ってんの?俺、もうダメ?なんかもう俺涙目

では軽く現状説明

興味本位で寄った心霊スポットから俺は霊をテイクアウトしてしまったらしい

そして今、霊が見える友人Aに相談し、彼の部屋に居るわけで…

Aいわくタチの悪い霊ではないそうで、テーブルの上には塩やお札等のアイテム、そしていかにもな真新しい除霊関係の本

俺「なあ、ちゃんと神社行ってお祓いした方がよくないか?」

A「大丈夫、兄貴と前にやった事あるし ヤバイ奴なら感じで判るわ」

ちなみにAは神社の三男坊、家業は継いでない 性格は軽い

憑いて来たのはテキヤ風のあんちゃん。ハンチング帽子がよく似合うらしい。

で、俺と目が合ったと思い憑いて来たらしい。俺、見えない人なんだけどね

Aの手によってなんかいかにもマニュアル通りです風な儀式が始まる。Aとは付き合い長いし、そんときは結構俺も楽観的。

ところが死んだあんちゃんも必死 なんとかAが説得してるがなかなか俺から剥がせない模様。

5分で終わると言ってた癖に俺、もう30分近くフローリングに正座させられてる

だが、ある瞬間から場の空気が一変する。霊感関係無くハッキリ判る。なんかヤバイ

それはAの予想外の行動でその場が洒落にならない空気に変わったから

正座で下を向いてるので、俺はAの表情は見えない。不意にAの経を唱えてた口が止まる。

「スーッ…」頭上で深く息を吸い込む音が聞こえたと思ったその瞬間…

「なんでやねん!」そう言いながらAがスリッパの裏で俺の頭を叩いたんだ。 パーンというマンガのような心地好い音と共に

俺「ちょ、何やってんの!」まさかの不意内にAを見上げた

そん時の俺は除霊が済んだのに気付かない俺をふざけて叩いたんだと思ったんだよ。

だから、Aは笑ってるものかと思ってたんだ

Aは笑ってなかった ていうかビビってる もっと具体的に言うとスパーンした瞬間の笑った?表情から血の気を引いた顔に徐々に移行 そして俺から華麗にバックステップ

え?何?なんで距離取ってんの?

A「あ、悪かった」「悪気は無かったんだ」「ホント、申し訳無い」 なんかA半泣きだし

そして今、ケータイで必死で通話してる 連絡先は恐らく実家

俺、涙目

続く

怖い話投稿:ホラーテラー なみすけさん  

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